森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

山猫

森の奥へ2 ブログ1年を振り返って

「森の奥へ」の最初の記事を投稿したのは1年前の8月7日でした。今日はブログをこの1年間続けてきた足跡を振り返ってみますね。 仕事柄、夏は比較的時間の余裕があります。2年前の夏はPowerPointで簡単なアニメーションを作る方法を勉強しました。 そし…

天才マジシャンになりたい (創作短編小説)

【お題】「もしも魔法が使えたら」で書いたエピソードのひとつは、私が高校生だった頃に書いたお話を下敷きにしました。 www.keystoneforest.net 高校生の頃、私は将来小説家になることを夢に見、同じく漫画家になることを夢に見ていた友人Sと一緒に、手書…

次男Kの卓球の試合と、言い間違い・聞き間違いについて。

先日の土曜日(6月10日)、中学生の次男Kの区総合体育大会(区総体)が行われました。 Kは卓球部所属で、シングルスと団体戦に出場しました。 今回の試合会場は区内にある中学校の体育館でした。中学校の体育館よりもっと広い○○アリーナにも観戦に行っ…

入梅前の大阪湾朝景、昼景、夜景。

次男Kは、毎週日曜日の午前中、空手教室に通っています。 教室が開かれている公民館まで、距離はそれほどありませんが、標高170mにあるわが家からさらに少し山を登らないといけません。以前、私の家族は4人全員で空手教室に通っていた時期があり、その…

子供の頃、わらほうきでホタル狩りをした。

今朝の午前7時過ぎのことです。 職場近くの公園をのんびり歩いていると、おじいちゃんに声をかけられました。 天気が良くて気分も良くて、そのまま出勤するのがもったいなくて、公園の中に設けられたビオトープに沿った遊歩道を歩いていたときのことでした…

山猫家、家族あわせて空手4段となる。

「武道館ひびき」で、今日、山猫家の次男Kが習っている空手の昇級審査会がありました。 山猫家における少林拳空手道の位置づけについては、以前、このブログで触れたことがあります。 十数年前、山猫の奥さんが当時幼稚園児だった長男Mを連れて、近所の空…

誕生日の今夜は縁側でバーベキュー。子供たちも火起こしを手伝ってくれるまでに成長しました。

家族で楽しむイベントといえば、お正月、クリスマス、そして誕生日でしょうか。 今日は私の何十何回目かの誕生日でした。 毎年欠かさず誕生日を祝ってくれるのは、まずは大手家電店さんです。誕生月の期間中は、なんと5%引き。しかも他の割引券もあわせて…

一番最初の記憶。ぶかぶかの革靴を履いた日。

記憶は欠けらでしか存在できない。 私たちは立ち会った出来事のほんの一部しか覚えていられなくて、その出来事の前と後とを思い出そうとしても、それらは白い混沌とした靄の中をどんどん加速しながら遠ざかっていくばかりだ。 ようやく見つけた記憶の欠けら…

私は子供の頃、家のお風呂を薪で焚いていた。

お風呂の中でブログのネタを考えていた。 考えるにはもう少し温まらないといけない、と思い、「追い焚き」ボタンをタッチした。すると、モーター音のようなものが聞こえて、噴き出し口から暖かいお湯が流れ出てきた。 便利なものだ。 と思った瞬間、そう思っ…

朝食にお茶漬けをよく食べます。私はお茶漬けで浮世絵を知り、バブルの恐ろしさを知りました。

平日の朝、私の目覚ましは5時半にセットされています。寝起きはいい方だと思います。寝ぼけて不機嫌になったことはたぶん一度ありません。家を出るのは6時20分です。 えっと、このことは今回の内容にはほとんど関係ありません。 朝、慌しく朝食をとらな…

iPhoneの位置情報で標高差を確認しつつ帰宅する。

ある休日の朝。私は朝帰りをしました。 とても気持ちのいい朝でしたので、最寄の駅から自宅まで歩いて帰ることにしました。 自宅は大阪湾を望む、ある山中にあります。ですので、最寄駅から自宅までの移動手段を、普通の人はこれを歩くとは表現せず、登ると…

円卓で食事をする場合の父親の居場所について。

私と奥さんと長男Mと次男Kがいて、私の家は4人家族です。 朝の6時半くらいに家を出て、仕事から帰ってくるのは8時くらいなので、家で過ごすのは1日の半分に満たない時間でしかありません。けれど、まぎれもなくここが私の居場所です。私にはここよりほ…

スナフキンならなんて言うだろう。

仕事や人間関係に迷ったとき、悩んだとき、僕はスナフキンに相談します。 スナフキンは僕の心の中にいるから、詳しい事情を説明する必要はありません。 スナフキンはしばらく考えて、「答えは君自身が見つけるしかないね」とか、「海を見に行けばいい。一日…

山猫家、家族そろって少林拳空手道に挑む。

山猫家では家族4人(私、奥さん、長男M、次男K)で近くの公民館で開かれている空手教室に通っていた。 K以外は黒帯をもらっていて、Kも次の昇級審査に合格すれば初段、黒帯を巻くことができる。練習は日曜の午前にあり、家族4人そろって習っていた数年…

イノシシの森に群生するふきのとう。

山猫の家は山の傾斜地にある。 辺りの山が住宅地として拓かれたのは、つい五十年ほど前のこと。 それまでは、イノシシやサルたちが棲む雑木林だった。だから、イノシシたちは平気で家の近辺を闊歩している。 ”あとからやってきて偉そうにするな” と、きっと…

関東煮(かんとだき)は生姜醤油で食べるに限る。

山猫家のきのうの夕食メニューは関東煮だった。 入っていた具材は、大根、じゃがいも、ちくわ、ごぼ天、ゆで玉子、餅いり巾着、がんも、こんにゃく、手羽先、あと練り物が何種類か。 え? それって「おでん」のこと? と思われるかもしれない。 そう、「関東…

紙とペンと海鼠腸と白衣、そしてたくさんの花。

配偶者の互いの両親のことを義父、義母と言うが、それとは別の言葉があって、奥さんの父親のことを『岳父(がくふ)』と呼ぶことがある。 語源は中国の故事で、娘婿の昇進に関われるほど力がある人物という意味らしい。奥さんの母親のことは岳母(がくぼ)と…

尻尾の短い野良猫ポチ、飼い猫になる。

猫には2種類の尻尾がある、ということをポチと出会って初めて知った。 尻尾が長い猫と短い猫の2種類だ。 ポチの尻尾はとても短かった。鞭のようにしなやかに自在に動き、第3の手のように、いや、第3の前足のように、かな? 便利に使える細長い尻尾では全…

ガラス越しの猫

大学生になって一人暮らしを始めた。 初めて親元から離れて住んだのは6畳の和室に流し台とガスコンロがついただけの部屋だった。1畳分の押入れもついていたが、トイレと風呂はなかった。トイレは共同。風呂は、そもそもそのアパートにはなかった。そのアパ…

猫の日に猫のことを書かずに山猫は名乗れない。

2月22日、猫の日である。 猫の日に、猫について書かずに山猫は名乗れない。 もちろん猫好きだから山猫を名乗っている。 飼っていたこともあるし、友達になったこともある。小説の題材にしたこともあるし、スマホケースの柄もそれで選んだし、次男の名前を…

野良犬は消えてしまったが、野良イノシシはたくさんいるのだ。

子供の頃、もう少し具体的に言うと昭和四十年代の頃かな。その頃は野良犬をよく見かけた。 人に飼われていたのが逃げ出した場合もあっただろうけど、たぶんほとんどは捨てられた犬が自活してるうちに大きくなったやつだったんだろう。 鎖でつながずに犬を飼…

夜道でイノシシと出会ったら

自宅まであと10メートルほど。すぐその先の角を曲がれば家の外灯が見えてくる。というところでイノシシに出会った。 夜8時。月明かりがそいつの背中をほのかに照らしていた。 家の前は私道になっていて道幅は車1台がやっと通れるくらい。イノシシとすれ…

美味しいノンアルコール飲料飲みたい

咳が続いて体調がイマイチなのでただいま禁酒中。缶ノンアルコール飲料飲んで我慢してる。これで10日目。こんなに呑まないのはいつ以来だろう。 欲しいのはアルコールゼロ飲料なのに、カロリーゼロ糖類ゼロももれなく付いてくるみたい。人工甘味料使用のや…

年賀状のやりとりを終わらせる方法

お正月を10日も過ぎた先日、年賀状の返信(これもまた年賀状だね)を2通受け取った。 山猫が年末に出した年賀状は遅くとも三が日のうちには届いていたはずなので、相手の方はその年賀状を机の隅に置いたまま返事を書こうかどうしようか悩まれていたのだろ…

依存する。。。

あけましておめでとうございます。 新しい年がみなさんにとって幸多き年になりますように。 年が改まり、今なら新しく(もう一度?)始められそうな気がして。。。 しばらく途絶えていましたが、もうしばらく書いてみます。 もうすぐ冬休みが終わります(山…

山猫ノート 阪神淡路大震災記 7

*その日の日記。 だが、その日に書いた日記ではない。数日後にその日を思い返して書いたものだ。 1月17日(火) 不気味な地響きを感じて目がさめた。直後、激しい揺れに襲われる。前夜軽い揺れを感じていたのですぐに地震だと気づいたが、だからといって…

山猫ノート 阪神淡路大震災記 6

あの日の昼頃まではそうやって、ずっと家の瓦礫を掘り返して過ごしていた。 いつ頃家に戻ったのかよく分からない。覚えているのは、わが家の薄暗い一階のダイニングで、食器棚から飛び散ったお皿や茶碗の山と、中身を全部放り出してドアが開いたままだった冷…

山猫ノート 阪神淡路大震災記 5

しばらくして、瓦礫の下から声が聞こえてきた。うまい具合に空間があって、そこに老夫婦がいるのが確認できた。おばあさん、おじいさんの順に引き上げた。どちらも怪我はないようだった。おばあさんは薄着だったから、後で家からセーターを取ってきてそれを…

山猫ノート 阪神淡路大震災記 4

ラジオからは朝のパーソナリティが地震の状況を伝える緊迫した声が聞こえてきていた。声は堅くぎこちなかった。けれど、地震のひどさを推し量ることができたのはそんな声の表情からだけで、大阪のラジオ局の情報でさえ、思うように状況を把握できないもどか…

山猫ノート 阪神淡路大震災記 3

その後、私は一度、部屋に戻る。パジャマ姿のままだったから、着替えをしようと思った。でも考え直して、パジャマを脱がず、その上にジーパンとトレーナーを重ね着して、スキーウェアもさらに着込んだ。スキー用のグローブも持った。さほど寒さは感じなかっ…