森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

言葉

今できること ~高橋源一郎の飛ぶ教室より

ロシアによるウクライナ侵攻が始まってもうすぐ5カ月になります。新聞報道はめっきり減りましたが、まだ戦火は止んではいません。ウクライナ東部・南部地方での攻防は一進一退か、ロシアの漸進が続いているようです。一方で目の前にあるのは、新型コロナ第…

明けない夜もある

明けない夜はない 座右の銘を訊かれると、いつもこの言葉を応えてきました。どんなに辛い状況であっても、延々とそれが続くことはない。いつかきっと穏やかな朝を迎えることができるはず。辛い状況を乗り切れるヒントをそのうち思いつくかもしれないし、自分…

As Above, So Below.......... 上なる如く、下もまた然り

アーサーを紹介してくださったのは、シンクロナスくーかん (id:ArtStone)さんでした。 語りかけるように綴られるArtStoneさんの文章は平易ですが謎を含んでいて、それを読み解きたい誘惑にしばしばかられました。 artstone.hatenablog.com アーサーは意外な…

100万回生きたねこと、愛するということ。

死はいつも悲しいものです。 とりわけ幼い子の死となると、自分と直接の繋がりがなくても胸が痛みます。 このところ、親から酷いやり方で虐待される子供、あげくに命まで奪われた子供の報道にたびたび接します。 もはや胸が痛むどころではありません。 強い…

かぎろいに憧れて

大好きな言葉があります。 「かぎろい(かぎろひ)」という言葉です。 小さく声に出して呟くだけで、澄み切った気高さのようなものを感じて、心に力が湧いてくる。 そんな言葉です。 漢字で書けば「陽炎」となります。 「かげろう」とも読めます。 そう読め…

ありがとう、しかない。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート24

8月になりました。 暑い日が続きます。 庭の水やり、1日1回では足りません。 お昼近くになるとアジサイの葉もトマトの葉っぱも力なく萎れてきます。 あんまり暑いので空に向かって水やり。 照りつける陽射しに水滴が光ります。 この夏はブルーベリーが豊…

昨日もトマト、今日もトマト、明日もトマト、明後日もトマト、毎日トマト。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート23

昨日もトマト、今日もトマト、明日もトマト、明後日もトマト、毎日トマト。 今年の夏、わが家の庭はトマトが大豊作。 ホームセンターで買ってきた苗は、ミニトマト4株(千果2株、こあまちゃん2株)と大玉トマト2株。 ちなみに写真はこあまちゃん。KAGOME…

異常気象が平年並みへ、非日常が日常になっていく…

朝採り、朝撮り(^_^) 早朝からセミが鳴いています。 4時過ぎには声が聞こえていました。 彼らは早起き、一生懸命です。 眩しいほどの陽射しが降り注いでいます。 水遣りのシャワーを浴びて緑が輝いています。 朝のうちに庭の野菜を収穫しました。 パプ…

孤独は山になく、街にある。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート22

孤獨は山になく、街にある。 三木清の言葉です。 その言葉の後は、こう続きます。 一人の人間にあるのでなく、大勢の人間の「間」にあるのである。孤獨は「間」にあるものとして空間の如きものである。 (三木清『人生論ノート』より) ブログ巡りの面白さが…

死者は生者の記憶のなかにしか生きられない **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート21

死者は生者の記憶のなかにしか生きられない 歌人永田和宏の言葉です。 生きている者、生き残った者は、生きている限り死者のことを思い返します。 近い肉親であったり、愛した人であったりすればなおさらに。 その人の好きだった食べ物や花、飲み物や音楽、…

空知らぬ雪 あるいは、空に知られぬ雪

空知らぬ雪 あるいは、空に知られぬ雪 という言葉があります。 空のあずかり知らぬところで降る雪、のようなもの。 つまり、舞い散る桜の花のことです。 桜吹雪という言葉があるくらいです。 雪と桜の散りゆく様子は本当によく似ています。 空知らぬ雨 ある…

傷口にはいつかカサブタができます。

去年の夏ごろ酔っ払って転んだときにつけた傷がまだ治りきりません。 歳をとると傷が治るのが遅くなります。 新陳代謝が若いころほど良くないし、免疫力が衰えているからでしょう。 ですが、歳をとっても時間が経てば傷は治ります。 なので、若いころならな…

「自分とはどんな人間なのか」近いほどよく見えるのに、近過ぎるとかえって見えない。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート19

早いもので、もう1月最後の週末です。 いまさらながら、ですが、今年の抱負を考えています。 抱負というか、これから先の自分について、考えています。 近いほどよく見えるのに、近過ぎるとかえって見えない。 あ、老眼の話ではありません。 その見えないも…

一期一会の出会いが人を豊かにしてくれるのかもしれません。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート18

冬場のこの時期、喘息の症状に悩まされます。 寒暖差が引き金になるようです。 始終喉に何かが絡んで不快です。 むせるような咳が出て止まらなくなることがあります。 吸入の薬が切れたので、昨日の土曜に病院に行ってきました。 風邪が流行っています。 待…

実は自分が変わった人だった。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート17

実は自分が変わった人だった。 自分とは全然違う食べ方をしている人、使い方をしている人、考え方をしている人に気づいて、最初はその人を変わった人だと思い、冷静に周囲を見渡してみると、実は自分が変わった人だったと気づかされることがあったりしますね…

じゃんけん必勝法と冬の語源。冬来りなば春遠からじ。

去年までは「お正月は家族でゲームをして遊ぶ日だ」というルールのようなものがわが家にはあって、子供たちが納得するまで何度もボードゲームなどをして遊んだものでした。 でも、昨日の元旦の朝は、お節を食べた後、子供たち2人はそれぞれの自分の部屋に戻…

生きる理由。川と山とそれらに注ぐ温かい陽射しと、大根と。

あけましておめでとうございます。 こちら神戸は穏やかな一年の始まりの日を迎えています。 今年もよろしくお願いいたします。 昨夜は紅白を観て、除夜の鐘を聞いて、寝ました。 元旦の朝はのんびり朝寝、と思っていたのに、7時半過ぎに物音がして目が覚め…

じと目ってどんな目? 良心がないから嘘をつく、果たしてわたしは良心を持っているのか。

じと目ってどんな目? 夕食中、次男Kに訊くと、 目を細くして、まぶたが線で、上目遣いみたいになってるやつ、、、 と言いかけ、茶碗を置いて椅子から立ち上がり、紙とペンを取って戻ってきた。 さらさらっとKが描いてくれたのが、どんぶり鉢を真横から見…

休日、ブログ巡りをして、あっという間に日曜の夕方を迎える。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート16

日曜の夕方 休日、時間があればブログ巡りをして、頭に浮かんだことをブックマークに書いていきます。 そして、書いたことを今度はツイートします。 ツイートにコメントが付くと返信を書きます。 そしてまた、次のブログを巡ります。 そうやって時間が過ぎて…

がんばらないことをがんばる **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート15

自然体 twitterを今年1月に始めました。 使い方がようやく分かってきて、庭の草木や道に勝手に生えてる野草やその上空を流れる雲なんかを写真に撮って一言添えてアップするようになりました。 ブログの記事を書くよりはるかに手軽です。 有名料理店の人気メ…

ちっちゃいこっちゃ。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート14

山猫は、ブログを毎日更新する根性はありませんが、Twitterやらはてなブックマークやらにごそごそ書くのは好きで、日課のように続けています。 ブックマーク100字、ツイート140字というサイズが自分にあっているんだと思います。 そこで書いた言葉を拾…

猫次郎と亀太郎。猫は平和を感じる。

次男Kの話です。 彼も大の猫好きです。あ、私も。 いろいろ事情があって本物の猫が飼えないので、セブンイレブンのくじ引きで当てたピカチュウのぬいぐるみで代用しています。あ、違った。ピカチュウは猫じゃなかったですね。 どうして猫が好き?と訊くと、…

もしもお金が存在しなかったら やりたいことは何ですか?  ~Alan Wattsの言葉より~

twitterのリンクをたどっていった先にこんな映像を見つけました。 哲学者アラン・ワッツの言葉をマルチクリエイター山下歩さんがツイートされた映像です。 いま人類が聞くべきスピーチ pic.twitter.com/CvqWotra3E — 山下歩 (@ayumu822) July 17, 2017 t.co …

線状降水帯と特殊詐欺とカマキリと。

各地に酷い雨が降った一週間でした。 「ゲリラ豪雨」という言葉が流行語大賞ベスト10に入ったのが2008年だそうです。2013年には気象庁が「警報」のさらに一段階上に「(大雨)特別警報」という区分を設けてその運用を始めました。今回の豪雨では「…

子供のように描く

“この子たちの年齢の頃、私はラファエロのように絵を描くことができた。しかし、子供のように絵を描けるようになるまでは一生かかった。” パブロ・ピカソが子供たちの描いた絵を見て言った言葉だ。 ピカソ83歳のときの作品『顔 No.197』 「子供のように描…

山猫ノート13

「野音」32ページ目からはところどころに書いた日の日付が残っている。 83年12月14日 ・人はたったの一、二分で人生をやり直せる。宮本輝 ・「馬鹿ね。あなたは私にただの通りすがりの人ですか、それとも私の人生にはいって来る方ですかって、聞いてみ…

山猫ノート12

「野音」31ページ。 ・人生を幸福にする為には日常の瑣事を愛さなければならぬ。 芥川龍之介 ・子供というのは、どうして夜はあんなに眠かったのだろう。「寝る子は育つ」というから、育つためによく眠っていたのかも知れない。 向田邦子 ・待ってなくてい…

山猫ノート11 自分自身の図書館を作りたい

*注「野音」28ページ。 日付が書かれている。1983年11月25日。 ・私は人を羞しめ傷つけることは好きではない。人を羞しめ傷つけるに堪えうるだけの自分の拠りどころを持たないのだ。吐くツバは必ず自分へ戻ってくる。私は根底的に弱気で謙虚であっ…

山猫ノート10 川端康成、村上春樹

「野音」27ページ目。このページの前後だけ使った筆記用具が明らかに違う。 「野音」の大半は黒のボールペンで書いているが、このページの前後だけ文字が少し太い。細字のサインペンを使っているはずだ。 使う筆記用具の書き味が良ければ、すらすらと文章…

山猫ノート 9 向田邦子

「野音」26ページ目、死にまつわる言葉を3つ書いている。 ・死に出あうと大人になる。 刑事コロンボ ・もし地球が金でできていたら、人々はひと握りの土のために命を落としただろう。 宝島 ・自分にとっての最大のお祭りであるのに本人が参加していない、…