森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

もしもお金が存在しなかったら やりたいことは何ですか?  ~Alan Wattsの言葉より~

 

 

twitterのリンクをたどっていった先にこんな映像を見つけました。

哲学者アラン・ワッツの言葉をマルチクリエイター山下歩さんがツイートされた映像です

 

 いま人類が聞くべきスピーチ pic.twitter.com/CvqWotra3E

t.co

 

将来「何をしたいのか分からない」という学生に対して、アラン・ワッツは「もしもお金が存在しなかったら君は何がしたい? 何をして君は人生を楽しみたい?」と訊き返します。

どんな職業に就くかではなく、いかに人生を楽しむかを考えるように彼は問いかけるのです。

お金と切り離して考えるように、と。

「何がしたいのかを掘り下げていって、ついにそれがわかったら、それをしなさい。お金のことは忘れるんだ」

そして、「自分がやりたくないことをして人生を過ごすなんて実に馬鹿げたことです」

と強く言います。

 

長男が高3。まだ進路を決められずにいます。

それを考えるきっかけになるかもしれないと思い、この動画をチェックしてみたのです。
ですが、アラン・ワッツの言葉に引き込まれていったのは私でした。
心の奥を鷲づかみで揺さぶられた気がして、目の奥が熱くなってきました。

アラン・ワッツは私に向かってしゃべっているようでした。

最後に彼はこう言います。

「この質問にじっくり取り組むことがとても大切です。私が望むものは何だろう?」

 

山猫(私です); 

涙出てきた。
なに、これ?
人生に迷ったつもりなんてなかったのに。
涙が止まりません。

私は思わずこの動画をリツイートして、こう呟きました。

 

アラン・ワッツはイギリスに生まれましたが、のちにアメリカ西海岸に移住し1973年に亡くなっています。
仏教、禅に傾倒した著作が多く、西欧に初めて東洋哲学・思想を伝えた、スピリチュアルの世界でも有名な人らしいです。

 

私たちは、いえ、私たちの多くは、幼いころからあるひとつの生き方を刷り込まれています。

勉強をして、努力をして、安定した収入を得られる職業に就き、家庭を持ち、子供を産み育てる。それが幸せな生き方である、と。

私自身、そう信じてきました。
そしてきっと、知らず知らずのうちに、長男に対してもそれを押し付けようとしてきたのかも知れません。

でも、アラン・ワッツの夢物語のような言葉は、私の心に痛いほど鋭く突き刺さりました。

 

山猫; 

お金ではなく夢を追うもう一つの別の生き方があったのかもしれない、と思い、どうしようもない後悔の念にかられています。 今からなら間に合うだろうか、と思い直してみても、自分の残り時間の短さを否応なく直視させられてしまいます。 困りました、、、

と、続けてツイートしました。
もうすでに人生の折り返し地点をとっくに過ぎてしまっています。
今から何ができる?

 

何人かの方から、コメントをいただきました。

そのなかのひとりが白猫さんです。

白猫さんは、私が今年1月にtwitterを始めた初期のころからフォローしてくださっている方です。

おそらく男性で、年代はわりと近いかな、というくらいしか分かりません(違っていたらごめんなさい)。

白猫さん;

私も夢を追わずに生きてきた一匹です。でも、今は何も出来ずとも、これからでも追えるかな…と思ったりします。今からでは達人にはなれないでしょうが、せめて好きなことを人生から外してはいけないと、3-11の震災の後に思い直しました。好きなことの内容によるかもしれませんけどね。

山猫;

また涙が溢れるじゃないですか(^^;

白猫さん;

夢を追いかけること、思い出させてくれてありがとう。
親の反対を押し切れなかったのは、両親が実の親ではなかったからです。育ててくれた恩を思うと、自分だけ勝手は出来ないような気がしていたんです。
でもこれから、これから少しずつ準備をして、素人くさくても何か残せるように、やってみます。

山猫;

遅すぎるということはないんですね?
自分ではそう思っていました。遅くはないって。
でも、踏み出すには勇気がいります。そして、勇気が出てくるのを待つうちにさらに時が過ぎていきます。
私も思い出します。
夢を追いかけることを。

 

このあと、私は白猫さんにDM(ダイレクトメッセージ)を送って、ブログでツイートを使わせていただきたい、とお願いしました。

快く了解してくださり、白猫さんの夢も教えていただきました。
が、それはここで触れる趣旨のものではないですね。

 

そういえばこの日の朝、白猫さんとこんなやりとりをさせてもらっていたのでした。 

 

白猫さん;

おはようございます(^_ _^)
アガパンサスも咲いていて、水音が聞こえるようです。
良い一日を。

 山猫;

おはようございます。
アガパンサスっていうんですね。
涼しげな花です。
今日も一日、元気で。

 

アガパンサスという花の名前、知りませんでした。白猫さん博識です。

 

もしもお金が存在しなかったら やりたかったこと。
もちろん、私にもありました。

それは、自分自身の図書館を作ることです。

自分で記事に書いたのに、すっかり忘れていました。

 

 

www.keystoneforest.net

 

そう。

このブログを書き続けることも、その一歩でした。

 

*ツイートの掲載を快く承諾していただいた白猫さん、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

  
よければtwitterものぞいてみてください。山猫 (@keystoneforest) | Twitter