森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

2016-10-19から1日間の記事一覧

山猫ノート13

「野音」32ページ目からはところどころに書いた日の日付が残っている。 83年12月14日 ・人はたったの一、二分で人生をやり直せる。宮本輝 ・「馬鹿ね。あなたは私にただの通りすがりの人ですか、それとも私の人生にはいって来る方ですかって、聞いてみ…