あけましておめでとうございます。
こちら神戸は穏やかな一年の始まりの日を迎えています。
今年もよろしくお願いいたします。
昨夜は紅白を観て、除夜の鐘を聞いて、寝ました。
元旦の朝はのんびり朝寝、と思っていたのに、7時半過ぎに物音がして目が覚め、そのまま起き出しました。
それからいろいろあって家族そろってお節を食べ始めたのが10時半ころ。
食べ終わるとすぐに子供たちは自室に戻っていきました。
ついこの前まで、家族4人で花札やボードゲームをして過ごしたのに。
今日は子供たちはそれぞれ一人でゲーム。
その方が楽しいみたい、、、ちょっと複雑。
ちなみに、うちでよく遊んだゲームは、テトリスで上から落ちてくるパーツみたいなものをボードに並べて陣取り合戦をする「ブロックス」とか、各種の資源カードを駆使して国の発展を競う「カタンの開拓者たち」とか、でした。
4人で遊ぶのにちょうどよくて、もう勘弁してと言いたくなるほど何度もせがまれて遊んだなぁ。。。
でも、今日はお節がすんだら、そそくさとそれぞれの部屋へ行ってしまいました。
今では、その部屋が彼らの居場所なのかもしれません。
酔っ払ったわたしは一人ダイニングに残り、日本酒、ビールを経て焼酎をチビチビ。
で、何の気なしにテレビをつける流れになりました。
地上波の番組には、かなり前から魅力を感じなくなりました。
お正月の今日だって、変わり映えしません。
仕方なくBSのチャンネルをサーフィンしていると、一人の白人女性が流暢に日本語をしゃべりながら畑で大根を引き抜く映像に目が留まりました。
惹きこまれるようにそのまま観続けて、正直、涙するほど感動しました。
一年の始まりの日にこんな話に出会うのは、きっと何かの縁のような気がします。
その内容を少し紹介します。
録画して見直したわけではないので、不正確な部分もあると思います。
ご了承ください。
「ワタシが日本に住む理由」(BSジャパン 1月1日放送)
その白人女性、パトリシアさんはアメリカの方で、日本の漫画に惹かれて(最初にはまったのが高橋留美子の「らんま1/2」だったとか)、日本の大学に留学、そこで出会った日本人男性と結婚し、今は新潟に住み、農業をして暮らしていらっしゃいます。
農業を営むことになったきっかけが素晴らしい。
結婚前、その後ご主人となられる男性は入国管理局にお勤めで、不法滞在の外国の方が母国へ出国するまでのあいだ収容される施設で働いておられたそうです。
ご主人が収容所で出会われた外国の方々は誰もが良い人ばかり。
その人たちが日本にやって来た理由は、母国が貧しく食べ物が手に入らないから。
そしてその理由は、その国で作った農作物を日本が持っていくからです。
その豊かな日本という国に希望を求めてやってきた人たち、その人たちがどれほど良い人であっても、入国管理法に反して日本で生活することはできない。
彼らを追い返すのが自分の仕事、、、そこにご主人は矛盾を感じ、悩んだ末にその仕事を辞めることにされたのだそうです。
ここでは、入国管理法(出入国管理及び難民認定法)の規定について批判しているわけでもそれを意図しているわけでも決してないので誤解しないでください。
仕事を辞める選択をされたのは、その人自身の個人的な考え方であり、人生観の問題であると思います。
そして、農作物の取引は、もちろんこれは貿易という経済行為です。
日本が不当にそれらを安く買い叩いたわけではないでしょう。
ところが、その農作物を作った人たち自身がそれらを十分に食べられない状況にある。
そこで、そのご主人が出された結論は、日本の農業自給率を高めるために農業を志す、ということだったようです。
なんて遠回り。
農業自給率の向上なんて一個人の努力で何とかなるものじゃないし、と思いました。
でも、誰かが取り掛からないと始まらない、とも思いました。
その結果、そもそも日本に漫画の勉強のために留学してきた彼女は、その決断をした日本人男性と結婚し新潟県の地に農地を得て移住します。
そして、大自然の中で泥だらけになってその日食べるものを自分の手で育てるという生活に挑戦することになりました。
今、夫婦には4人の子供があり、1,200坪の農地を持っているそうです。
作っているのは、米のほかに、大根、えごま、落花生、あずき、ズッキーニなど。
その日の昼食用に、彼女は畑に出て大根を抜いてきます。
それをザクザク切って、近所から分けてもらったイカと一緒に煮ておかずにします。
煮物に使う水は9歳の長女と6歳の次女が家の向かいにある山の斜面から湧き出る清水を汲んできます。
ごはんは自分たちが作った米を土鍋で炊いて作ります。
農家だからでしょうか、お昼になるとご主人も家に戻ってきて子供たちを合わせて家族6人で食卓を囲む食事が始まります。
3歳の長男は大根ばかりじゃなくて大きなイカが欲しいと泣き叫びます。
わがままを言う兄の頭を1歳の三女が叩いています。
9歳の長女は、大根全部食べたらイカもらえるよ、と弟を諭しています。
何とか大根を食べ終えた長男は最後にようやくイカを追加してもらって大喜び。
子供たちのおやつは剥いたリンゴの皮を干したものです。
干すと甘みが増してとても美味しいそうです。
お金の稼ぎ方より、自然を愛する心を教えたい。
これが彼女の子供たちに対する思いです。
好きな漢字を書いて欲しいと、進行役の高橋克典に言われて彼女が書いたのは「素」という文字でした。
素顔の素、素直の素、素朴の素、素材の素、と彼女は説明しました。
いまや子供たちの故郷となった新潟の里山の風景を眺めて、彼女は「ここが一番好きな場所」と言います。
大きな自然の中に家があって、川が流れていて山があって。
そしてそれを照らす陽射しがあって。
ここが一番好き、と。
番組の最後に彼女は「日本に住む理由」を訊かれて、こう答えました。
先進国でありながら自然とのつながりを大切にしているところ、と。
番組の紹介は以上です。
先日、庭の大根を抜きました。
わが家の話です。
種を蒔いたのは10月ころだったと思います。
今年は早くから気温が低くなったせいか、それとも手入れが拙かったせいか、成長具合は芳しくありませんでした。
でも、ようやく土から大根が頭をのぞかせるようになったので抜いてみることにしました。
ちいさいけど、れっきとした大根です。ですよね!
今朝のお雑煮の具に加えてもらいました。
小さいので、そのまま輪切りにするとピタッとサイズになりました。
食べ始めてから気づいて慌てて写真を撮ったので、三つ葉が散乱しています。ごめんなさい。
お昼にテレビを観てからそのまま書いているうちに、こんな時間になってしまいました(午後4時半です)。
酔いも醒めてきたので、そろそろ次の缶ビールを開けます。
呑みながら、生きる理由について、ちょっと真面目に考えてみようと思います。
では、また(^_^)