2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧
わたしの父は56歳で亡くなりました。脳腫瘍でした。亡くなる2年前に病気が分かり手術をしましたが、1年後に再発、その後、回復することなく逝きました。父が亡くなった当時わたしは28歳、孫の顔どころか、わたしの奥さんの顔も見てもらえないままの別…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から15日目です。 1月31日(火) S水さん(※遠縁のおばさん)宅のアパートの被害もひどく、おっちゃんとおばちゃんは会下…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から14日目です。 1月30日(月) 朝から湊川公園でカセットコンロの配布、4000人ほど集まる。 午後はあまり仕事がなく…
去年の暮れのこと、神戸の街に雪が降りました。しんしん降った雪はうっすら積もりました。満月の夜でした。 満月の夜の雪。梢の葉に積もりました。積もった雪を月明かりは溶かせたでしょうか。 12月の満月をネイティブインディアンの人たちは「コールドム…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から13日目です。 1月29日(日) 朝帰宅。家でごろごろして過ごす。 前任校の同僚、屋辺先生からメールが届く。 屋辺 J*E0…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から12日目です。 1月28日(土) 朝、母と一緒に出勤。 午前中、家屋調査、午後は公会堂で待機。区の職員は公会堂内に電話…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から11日目です。 1月27日(金) 初日の24時間が終わる。朝帰宅。 夜、屋辺さんから電話をもらう。 ニフティサーブ、京…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から10日目です。 1月26日(木) 本日より24時間勤務が始まる。 午前中、区役所横の保健所に避難している人にパンと栄養…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から9日目です。この日から兵庫区役所への応援出務となりました。 1月25日(水) 本日より兵庫区役所に出務。家から歩いて…
26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から8日目です。やっとお風呂に入れました。 1月24日(火) 10時すぎに自転車で出勤する。K芝先生よりカセットボンベの…
1月23日(月) 母に友人から電話があり、昼食を食べに外出する。 少し近所を歩いてみる。焼け跡を通る。案外家から離れていなかった。まだ焦げ臭い匂いが辺りに立ちこめている。 前に住んでいた松本通(※兵庫区、当時住んでいた家からは歩いて数分の距離…
1月22日(日) 小雨の中、宏兄ちゃん帰る。 家の近くで、バイクでやってきたD本先生(※前任校の同僚)と出会う。僕の被災の状況を訊ねに来てもらったようだ。D本先生の板宿(※須磨区)のアパートも被災。かなりひどいらしい。 M田氏(※南蛮美術館の同…
1月21日(土) 宏兄ちゃん(※従兄弟、父の長兄の長男、わたしは年上の従兄弟のことを「兄ちゃん」をつけて呼んでいます)が、下三河(※佐用郡南光町)から半日かけて原付バイクで見舞いに来てくれる。 「きんでん」(近畿電気工事株式会社)のロゴの入っ…
1月20日(金) 昼頃、母が自転車で帰ってくる(※病院から、約8.5㎞)。夕食には、たまたま地震の前に大量に冷凍しておいていた豚肉を、傷んでしまう前にまとめてカセットコンロで焼いて食べるつもりでいた。食器は散乱したものの中から割れてないものを拾…
1月19日(木) 昼前に家を出て、自転車で海星病院(※灘区)に向かう(※家から約8.5㎞)。母が移動用に使う自転車を届けるためだ。途中、職場(※南蛮美術館)に立ち寄る。そこで昼食をとりテレビを観る。ずいぶん長く観ていなかった気がする。思えば地震か…
1月18日(水) 早朝、高校で同級だった千葉に住むI淵から電話をもらう。 午前中、海星病院(※灘区)から歩いて帰ってくる母を途中まで車で迎えに行く(※自動車は家から少し離れた駐車場を借りていて、そちらも傷一つなく無事でした)。母はしばらく話を…
長男Mと次男Kへ。 この街をあの大地震が襲った日、長男Mも次男Kもまだ生まれてはいなかった。それどころか、私はまだ君たちの母親となる女性と出会ってさえいなかった。彼女と知り合うのは地震の翌年の春のことだ。 震災の記憶は今も鮮明に脳裏に焼き付…
明日、阪神淡路大震災の発生から26年を迎えます。 あの日から10年が過ぎようとしていた16年前、わたしは次第に薄れていく震災の記憶を、当時つけていた日記と、そのころちょうど始めたばかりだったパソコン通信でのメールのやりとりとを手掛かりにして、文章…
しあわせ王国とふしあわせ王国 遠いむかし、ある星にしあわせ王国がありました。 しあわせ王国はしあわせ王がおさめる国でした。王国が生まれてから数千年、その国の人たちはみんなしあわせでした。王様はもちろん、王様につかえるだいじんも、だいじんの家…
幸せの定員(創作小説) ***+10*** 山手南口駅をねぐらに決めている南口のコウチャンは、駅のプラットホームにあるゴミ箱の中を覗いている。読み捨てられた週刊誌を探しているのだ。一冊あたり二十円で売れるから、その日は千円ほど稼いだ計算になる…
幸せの定員(創作小説) ***+9.5*** 創作小説『幸せの定員』は次回の「+10章」で終わります。連載形式にしたためかえって読みづらくなってしまったとしたら、ごめんなさい(^_^; 今回は小説がまだ終わってないのに「あとがき」を先に書く、みたい…
幸せの定員(創作小説) ***+9*** 藤村は和幸の過去を虱潰しにあたったようだ。「あなたが小学六年生だった時のことです。あなたが転校された小学校で、その一カ月前にも亡くなった人がいたはずです」 藤村はそこで意味ありげに言葉を切り、和幸の反…
幸せの定員(創作小説) ***+8*** 通過電車のアナウンスがあり、ホームレス風の男が電車の方を見ると、プラットホームの端に男が立っているのに気づいた。 その時間に駅を利用する乗客は勤め帰りのサラリーマンが大半である中で、その男の格好は少し…
あけましておめでとうございます。 コロナ禍でのお正月、どうお過ごしでしょうか。 年末の寒波到来で、神戸にも雪が積もりました。 新年の陽光がその雪を溶かしていくように、2021年が明るい年になりますように。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 20…