森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

ブログ巡り

言葉があってもその意味を共有できないなら、思いはすれ違ってしまう **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート33

備忘録として、自分の思いを書き留める場として、小説創作を発表する場としてブログを始めたのに、しばらく俳句記事ばかり書いていました。tweetした俳句をまとめるのに精いっぱいで、それ以上書く時間がないです、、、というのが言い訳でした。でしたが、実…

秋彼岸

今夜も俳句についてあれこれ考えています。 一日に一句詠んで、Twitterに毎日投稿したいと思って始めましたが、二日目から挫けてしまいました(^^; けれど、たった十七文字で表現する世界は究極のショートショートのように思えて、ショートショート好きのわた…

深海の底 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート32

発想を得るという意味で「トリガー」という言葉を使う、と知ったのは、この人が以前に別のお名前で、別のブログで書かれた記事からだったと思います。 今回のトリガーは「深海」でした。 深海からイメージしたのは深海の底。深海の底はすべての水が集まると…

こころはきっとわたしの身体の外にある

「死」について、猫も考えていますよね。きっと、絶対。いえ、考えてなくても、感じているはずですよね。ずっと傍で暮らしていた猫の匂いやモフモフや足音や鳴き声や寄り添ったときの身体の温かさを。それらを感じられなくなったときの寂しさを。 花は陽の当…

満月の夜の雪 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート29

去年の暮れのこと、神戸の街に雪が降りました。しんしん降った雪はうっすら積もりました。満月の夜でした。 満月の夜の雪。梢の葉に積もりました。積もった雪を月明かりは溶かせたでしょうか。 12月の満月をネイティブインディアンの人たちは「コールドム…

ブロガーバトン繋ぎます

6月20日、たよらこ (id:tayorako)さんからブロガーバトンを受け取りました。 たよらこさんは、花咲き誇るお庭のことやお料理のこと、子育てや教育のことなどを話題にした複数のブログを運営されていらっしゃいます。 ときどき書かれるブログ作成やメンテ…

コロナ禍の最中で誠実であり続けるということ **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート28

6月1日から神戸では学校が再開します。 しばらくは分散登校ということで、週に何日かだけの登校になります。 と、5月のうちに書き始めましたが、いつものように書いてはやめ、読み返して書き直し、また少し書いてやめ、また読み返して書き直し、、、を繰…

As Above, So Below.......... 上なる如く、下もまた然り

アーサーを紹介してくださったのは、シンクロナスくーかん (id:ArtStone)さんでした。 語りかけるように綴られるArtStoneさんの文章は平易ですが謎を含んでいて、それを読み解きたい誘惑にしばしばかられました。 artstone.hatenablog.com アーサーは意外な…

気がついたら、いつの間にかわたしはわたしになっていた。

価値観について。 価値観が自分という個性を作り上げる。価値観がわたしをわたしにする。 id:knoriさんの「これはリンゴではない」という記事を読ませていただいて、最初にそう思いました。 その記事では、リンゴの写真がまず目を惹きました。 美味しそうに…

子供の頃、魔法を信じていました **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート27

子供の頃、魔法を信じていました。 選挙制度とか銀行の仕組みとか、高級ブランドの名前とか、愛とか恋とか、全然知らなかった子供の頃。 でも、魔法の存在は知っていました。 知っているだけじゃなくて普通に信じていました。 呪文の言葉を一生懸命考えまし…

わたしのオススメ小説 *** 『夏への扉』と『用心棒日月抄』シリーズ、そして『マイナス・ゼロ』

6月のある夜、はてなブログの書き手さん方何人かと大阪・梅田で飲みました。 おっさんず飲み会、第二回でした。 今回は、前回のメンバー(KONMA08 (id:konma08)さん、もじのすけ (id:mojinosuke)さん、くにん (id:kuninn)さん、そしてわたし山猫) に加えて…

おっさんず飲み会。外見と声と文章と(筆跡と)。その人の素顔を最もよく表すのはなんだろう。

ちょっと困ったことになったな、と思いつつ書き始めます。 先週の土曜(2月23日)の夜、大阪・阪急梅田駅近くで、関西在住のはてなブログの書き手さんたち3人と一緒に飲みました。 お店はマクドナルド横の細い路地を入ってしばらく歩いて右に折れ、階段…

命のありか **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート26

わたしはあと数年で定年退職の年齢を迎えます。 人生に残された年月を数えるとき、身近な人の死をあれこれと思い出します。 母は八十を過ぎてまだ健在ですが、父は三十年前に亡くなりました。 目の前で人の死に立ち会ったのは、父を亡くしたときのこの一回き…

他者がいるからこそ自分は自分でいられる。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート25

他者がいるからこそ自分は自分でいられる。 もしくは、他者がいるからこそ自分が自分であると分かる。 今回は、メイもんさんの記事・「陰陽のバランス」に刺激を受けて、頭に浮かんだあれこれを書きます。 「お互いがお互いを成り立たせている」、、、相手が…

君のいる世界は限りなく広くて、可能性に満ち溢れている。

君のいる世界は限りなく広くて、可能性に満ち溢れている。 足もとだけを見てないで、顔を上げて、もっともっと遠くに目をやれば、いろんなものが見えてくる。 そこにはきっとワクワクするような出会いが待っている。 君のいる世界は限りなく広くて、可能性に…

故郷という土地があっても、帰る家がなければ、そこにわたしの居場所はありません。

山から街に出てきたわたしには、かつて山という故郷がありました。 山にはわたしが家族と過ごした家があり、わたしが通った小学校があり、わたしが遊んだ田畑があり、わたしが泳いだ川がありました。 幼馴染と通った小学校は、お城の跡にありました。 幼馴染…

命のおにぎりとドリーム弁当。

夢は不思議です。 なぜこんな人が? という人が登場したりします。 何年も会っていない、とりわけ親しくもなかった人が重要人物として出てきたりします。 なのに、自分自身がその場にいるのかどうかよく分かりません。 わたしはただ客観的な存在としてその夢…

父親と飲む、息子と飲む。

父親と飲む。 もちろんアルコールを。 この場合、ビールよりは日本酒が合いそう。 最初のうちは注ぎ合うんだけど、ビールをタプタプタプタプと注ぐより、日本酒をクッと注ぐ方がすぐに済む。 なので、なんとなくそっちの方が良さそう。 用意したのは、辛口の…

ありがとう、しかない。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート24

8月になりました。 暑い日が続きます。 庭の水やり、1日1回では足りません。 お昼近くになるとアジサイの葉もトマトの葉っぱも力なく萎れてきます。 あんまり暑いので空に向かって水やり。 照りつける陽射しに水滴が光ります。 この夏はブルーベリーが豊…

昨日もトマト、今日もトマト、明日もトマト、明後日もトマト、毎日トマト。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート23

昨日もトマト、今日もトマト、明日もトマト、明後日もトマト、毎日トマト。 今年の夏、わが家の庭はトマトが大豊作。 ホームセンターで買ってきた苗は、ミニトマト4株(千果2株、こあまちゃん2株)と大玉トマト2株。 ちなみに写真はこあまちゃん。KAGOME…

あのね。 夢から覚めた現実と、その現実からさらに目覚める、ということがあるみたい。

子供の頃、よく見た夢がある。 自分の視界の隅に見えていた誰かの顔が、何かの拍子にスイッチが入ると、むくむくと風船が膨らむように巨大化していく。 そして、ついにはわたしの視界一杯に広がり、わたしはその顔に押しつぶされそうになる、という夢だった…

ねえ、アーサー。話をしてもいい?

ねえ、アーサー。話をしてもいい? わたしは時々アーサーに声をかける。 たとえば、この前はこんなことをアーサーに話した。 人生をやり直せる過去行き一方通行の電車が走っているとして、その電車に乗れる片道切符を、もし手に入れることができたら、どうす…

孤独は山になく、街にある。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート22

孤獨は山になく、街にある。 三木清の言葉です。 その言葉の後は、こう続きます。 一人の人間にあるのでなく、大勢の人間の「間」にあるのである。孤獨は「間」にあるものとして空間の如きものである。 (三木清『人生論ノート』より) ブログ巡りの面白さが…

死者は生者の記憶のなかにしか生きられない **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート21

死者は生者の記憶のなかにしか生きられない 歌人永田和宏の言葉です。 生きている者、生き残った者は、生きている限り死者のことを思い返します。 近い肉親であったり、愛した人であったりすればなおさらに。 その人の好きだった食べ物や花、飲み物や音楽、…

春は必ず巡ってくる。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート20

もうすっかり春です。 わたしが春の到来を実感するのは、庭にサクランボの花が咲くとき、そして朝焼けを見るときです。 朝焼けは通勤途上で見る朝焼けです。 朝焼けが見えるその場所を通過するのは毎朝6時半頃。 家から駅まで歩く、ほぼ中間地点です。 その…