森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

天然っていいな。天然と鈍感との違い。

 
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ある日の夕食時、家族4人でテレビを観ていた。

 

20歳前後の女性がインタビューを受けていた。

「付き合っている人いますか?」

と、その女性はテレビに訊ねられた。

マイクとカメラを向けられ、彼女は豪快に笑いながら応えた。

わたし、アホっぽいから、彼氏いない。」

 

テレビの前で私たちは、しばし唖然。。。

そして、

「いやいや、アホさ加減は、もてるもてないに関係ないと思う。」

天然(天然ボケ)なら逆にもてるんじゃないかな。」

というような、どうでもいい会話を家族4人で交わしつつ、夕食を再開した。

 

その直後、私が、

「ところで、お父さん(私)の身近な人の中では、お母さん(奥さん)とM(長男)が1,2位を争う天然だと思う。」

と言うと、

「えーーーーー!?」

と、Mが大げさすぎるほど大げさに驚いた。

Mは、自分は母親ほどじゃないと思っていたらしい。

そして、

「僕の身近では、K(次男)とお母さんが1,2位を争うと思ってた。」

と、Mは言いきった。

「なんでやねん。1位は、お兄ちゃんやろ。」

と言い返すK。

まあまあまあ。

とすると、なんだ? 家族4人の中で、私のほかはみんな天然か?

天然仲間に入れてもらえず、ちょっと疎外感を味わう私。

 

「じゃあ、お父さんは?」

と私がみんなに訊くと、

鈍感!」

と、一言。

 

天然鈍感、よく似ているように思うけど、鈍感という言葉の響きには少しばかりの悪意がこめられているような気がするのだ。

気にしすぎだろうか、
気にしすぎだろうか、、
気にしすぎだろうか、、、

 

ま、気にしない気にしない。

ちっちゃいこっちゃ、ちっちゃいこっちゃ。

 

 

 

ところで、以下、次男Kを巡るやりとりです。

 

これもテレビを観ていたときのこと。

簡単にボロ儲けできる裏技が話題になったとき、Kは叫んだ。

「表には裏がある!」

と。

あんた、それは当たり前。

 

ある日、次男Kが外出しようとしたときのこと。

Kがパジャマ姿のままだったから、着替えるように、と奥さんがKに言った。

すると、Kは応えた。

「せっかく着たのに」

って、一体それまで何着てたの?

 

Kは家の中ではいつも裸足だ。

さすがに寒くなってきたし、

「裸足でもいいからスリッパくらい履けばいいのに。」

と私が言うと、奥さんがKを弁護した。

「だって、、、猫はスリッパ履けないもの。」

と。

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 その昔、長靴を履ける猫はいたらしいけど。

 

 

 

ちなみに、Kと猫との関係性については、こちらの記事に書きました。

よろしければご参照ください。

 

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