森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

見上ぐれば星流れゆく吾の先へ ~俳句tweetより~

今回の記事の冒頭に、不可思議/wonderboy のことを少し書こうと思って書き始めたら、ちょっと長くなってしまったので別記事にしました。もし興味がおありでしたら、そちらもお読みください。

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今回は11月7日から11月11日までのtweet句です。
どうぞよろしくお願いします。

 

 

後悔の対義語想ふ夜長し

後悔の対義語はなんだろう。納得、期待、予見、満足、遠慮など、ネットから探しました。けれど、どれもしっくりきません。先に悔いることなんかできなくて、悔いるという感情は後になってから初めて表れてくるものです。なので、そもそも後悔という言葉の成り立ちに問題があるのかもしれません。言葉の頭に「後」とあるから「前」とか「先」とか考えてしまうのかもしれません。そうして行き詰ってしまうのです。なので、「悔いる」の方の対義語を考えてみることにすると、「悔いる」は、自分のしたことを残念に思う感情ですから、その反対は、残念に思わないということ。つまり、やり切った、達成したという感情になるのかもしれません。とすれば、後悔の対義語は達成感? うーん、でもやっぱりしっくりきませんね😓

冬の夜は長いので、ついでにいろいろ考えます。2022年はウクライナ戦争の年でした。戦争の対義語が平和かというと、どうもよく分かりません。善の反対が悪かというと、それもよく分かりません。賛成の反対が反対なのかというと、やっぱりそれも分かりません。反対の反対が賛成かというとやっぱり違う気がします。長く生きてきましたが、いまだに分からないことばかりです、、、

 

落ち葉置き公園のベンチ予約せり

予約したのは誰でしょう。公園のベンチで何をしようというのでしょう。そしてなにより、何日の何時からの予約でしょうか。夜遅くに騒がれると困ります。苦情が来ます。公園の管理をしている黒猫🐾はすっかり困り果ててしまっています。そこへ木枯らしがやってきて、ひゅんとひと吹き。あれあれベンチの上の落ち葉はびゅーんと宙に舞い上がります。その上、公園中の木々たちがユサユサ揺れて、その勢いで葉っぱたちがどんどんどんどん落ちてきます。ひゅうひゅうひゅうひゅう公園中に舞い上がります。ベンチに落ちたと思ったらまた舞い上がり、砂場に飛んで、鉄棒に飛んで、滑り台を滑って。そこいらじゅうが大騒ぎです。でも、みんな何だかとっても楽しそう。ひょっとして、予約ってこの大騒ぎのことだったのかもしれません。黒猫🐾はベンチの下で丸まります。もう手の打ちようがありません。おやすみなさい、また明日。

 

見上ぐれば星流れゆく吾の先へ

前回の俳句記事中の「流星になれと渾身小石投ぐ」という句で使った星空の写真をぐるっと回転させてこの句にも使っています。右から左へ流星が流れていた写真をぐるっと回転させると、流星は今度は前方に向かって流れていきます。右から左へ流れるよりも、後ろから前に流れる方が勢いがありますね。気分がイマイチなときにこんな流星に遭遇したら、きっと運命を感じたりするんでしょうね。ニンゲンって単純です。あ、わたしも。

 

曼珠沙華萎れて誰にも気づかれぬ

実は、今回の記事中の俳句tweetはどれも(いいね)を100以上もらっています。この記事を書いている時点(12月16日)まで6週間、ずっとそれは続いています。でも、ただそれだけです。自分から言わないと、誰にも気づいてもらえませんから😊

 

軒先の落ち葉掃かうか残さうか

落ち葉は冬の季語ですが、秋口から葉っぱは散り始めます。枯れて少し色づいた葉っぱが地面に数枚落ちているのは風情があります。掃いてしまうのはちょっともったいない。さて12月になりました。どさどさ落ちてきて地面を覆い尽くす落ち葉にはもう懲り懲り。掃除するのが大変です。見上げると、葉っぱをすっかり落として枝だけになった裸木が、今度はなんとも風情があるのです。

 

もし、お心に留まった句がおありでしたら、コメントいただければ幸いです。感想をいただくことで、たくさんの気付きを得ることができます。
また、いただいたコメントをブログ中で紹介させていただくことがあります。どうぞご了承くださいますようお願いします。

 

 

① 後悔の対義語想ふ夜長し

 

② 落ち葉置き公園のベンチ予約せり

 

③ 見上ぐれば星流れゆく吾の先へ

 

④ 曼珠沙華萎れて誰にも気づかれぬ

 

⑤ 軒先の落ち葉掃かうか残さうか

 

 

 

 

 

以下、大変手前みそで恐縮ですが、、、前回の記事

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にいただいたコメントから、良かったよと言っていただいたコメントと句を紹介させていただきます。

 

④ 星月夜ピアスの君に触れられず

こんばんは。山猫さま。>④ 星月夜ピアスの君に触れられず」ロマンちっくです。素敵です。

urimasaruurimasaruおっと✨ らしくなくとも、④はとても好きです(*'ω'*)✨✨✨

おはようございます、山猫さん。④の 星月夜ピアスの君に触れられず がいいなぁとおもいました。お星さまとピアスのかがやきが目に見えるようです(#^.^#)。

②(秋日差す樹頭から今日始まりぬ)が好きです。とても穏やかで、すっきりした気持ちにさせられます。④もとても素敵ですね。近くて遠い、切ない感じが良いですね。

 

happy-ok3(id:happy-ok3)さん、うりまさる(id:urimasaru)さん、すふれ(id:sufuretan)さん、このはずく(id:mkonohazuku)さん、そしてこのほかにもコメントをくださったみなさま、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。