朝月夜コンビニレジで大あくび
前回の記事に載せた俳句です。わたしの毎朝の通勤路にあるコンビニでのエピソードを詠みました。
実は数日前、このコンビニに強盗が入りました。
60代ぐらいの男がレジにいたアルバイト店員の女性(67)に包丁のようなものを突き付けて「金を出せ」と脅した。女性が「ないです」と応じると、男は「これ、持って行くわ」と言って買い物かごに入れていた食品と飲料の商品計3点を自分の手提げかばんに入れ、徒歩で逃げた。(「神戸新聞」より)
わたしは事件が起きた30分後くらいこのコンビニの前を通りがかりました。ちょっと買い物、と思って店に入ろうとすると入り口がロープで封鎖されていました。その時初めて事件に気づいたのです。
そう言えば店の前の道にはパトカーが赤色灯を点けたまま停まっており、辺りにはお巡りさんが何人もいました。近くの民家の玄関口で聞き込みらしいことをしているお巡りさんもいました。「物々しい」という表現がまさにあてはまる状況でした。
奪われたのは合計で1,000円ほどの商品だったそうです。事件から数日経ちましたが、犯人はまだ捕まっていないそうです。
今回は12月12日から12月16日までのtweet句です。
どうぞよろしくお願いします。
夜行バスの窓に残れる朝月夜
朝月夜は、月が残っている明け方とか、明け方まで残っている月のことを言います。朝、西の空にまだ沈まずに残っている月を朝の出勤のときによく目にします。
さて、問題です。明け方にまだ西の空に残っている月の月齢は?
選択肢から考えてください。
1.月齢0~14
2.月齢15
3.月齢16~29
答えは下の方に書いています、、、
夜行バスの窓に残れる朝月夜
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2022年12月11日
山人
#haiku #俳句 #kigo #朝月夜 pic.twitter.com/qh3ininA37
手に掬ふ土に還つてゆく落ち葉
就寝中に俳句のことがよく頭に浮かんできます。この句は最初「良い匂い!土に還ってゆく落ち葉」と浮かびました。見た夢を覚えていることがあまりないので、その句が夢の中の出来事から生まれてきたのかどうかはっきり思い出せませんが、句が浮かんだ瞬間、朽ちかけた落ち葉の土に似た匂いが確かに鼻の奥に感じられたのです。
https://twitter.com/keystoneforest/ytatus/1602405655742410752
同じ日を過ごせど不揃ひ蜜柑摘む
同じ木に育った実なのに大きさは不揃い。色も艶も不揃い。味も不揃いかもしれない。親子は似ていても同じじゃないし、兄弟姉妹も同じじゃない。DNAや環境に関係なく不揃いに育っていくから植物も動物も、生きているすべてのものが面白い。
この句は最初、蜜柑積むと詠みました。蜜柑積むと蜜柑摘む。同じ音でも全然違うから面白い、、、
同じ日を過ごせど不揃ひ蜜柑摘む
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2022年12月13日
山人
#haiku #俳句 #kigo #蜜柑 pic.twitter.com/vcAuQAHRvC
鈍色の空から逸るる雲凍る
浮浪雲を見ることは滅多にありません。たいていの雲は繋がって流れていくようです。形を変えないまま流れていくようです。たぶん遠くから見るせいだと思います。曇りの日には空の雲が全部繋がって見えるのです。一つの巨大な雲が空を覆っているように見えるのです。ある曇りの朝、目を凝らすと浮浪雲が低くゆっくりと流れていました。寒い朝のことでした。
鈍色の空から逸るる雲凍る
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2022年12月14日
山人
※鈍色(にびいろ)、逸るる(はぐるる)
#haiku #俳句 #kigo #雲凍る pic.twitter.com/9xXWzA120a
陽だまりに手袋の手を翳す朝
学校に向かう道すがら、焚き火をしているおばさんがいました。掃き集めた落ち葉を燃やしているのです。焦げた匂い。立ち昇る煙。時々何かが弾ける音。小さく揺れる炎。頬に当たる暖かい空気。おばさんの笑顔。少しの間だけ道草食って、焚き火に手を翳しました。焚き火ができなくなった今、雲間から差してきた陽射しに手を翳す少女を見かけました。学校に向かう道すがら、の出来事でした。
陽だまりに手袋の手を翳す朝
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2022年12月15日
山人
※翳す(かざす)
#haiku #俳句 #kigo #手袋 pic.twitter.com/o6Cbgwg40S
もし、お心に留まった句がおありでしたら、コメントいただければ幸いです。感想をいただくことで、たくさんの気付きを得ることができます。
また、いただいたコメントをブログ中で紹介させていただくことがあります。どうぞご了承くださいますようお願いします。
※①の句の月齢クイズの正解は3でした。
① 夜行バスの窓に残れる朝月夜
② 手に掬ふ土に還つてゆく落ち葉
③ 同じ日を過ごせど不揃ひ蜜柑摘む
④ 鈍色の空から逸るる雲凍る
⑤ 陽だまりに手袋の手を翳す朝
以下、大変手前みそで恐縮ですが、、、前回の記事
にいただいたコメントから、良かったよと言っていただいたコメントと句を紹介させていただきます。
今回は2句が同点でした。
家族会議の結果、、、というか、家族の人からは今回候補に残らなかった「④ 朝月夜コンビニレジで大あくび」を推してもらったんですが、同点の2句を比べたら烏かな、ということで、
Lunakkoどの句もいいですね(^.^)あえて言うなら②でしょうか。葉っぱが落ちる瞬間を見たいと思っていました。鳥になれば見られるかも。
おはようございます、山猫さん。わたしは ② 落つる葉をただ眺めゐる烏かな がいちばんすきです。こころのそこにしずむような深さをかんじます(#^.^#)。
「② 落つる葉をただ眺めゐる烏かな」鳥たちの表情がうかびます。
次点はこちらでした。
① 木枯しを追いかけてゆく葉や夢や
urimasaru。。③と迷いますが、①でしょうか(*'ω'*)✨ いいですね~(●´ω`●)✨✨
harienikki①がとても好きです。
ルーナっこ(id:Lunakko)さん、すふれ(id:sufuretan)さん、happy-ok3(id:happy-ok3)さん、うりまさる(id:urimasaru)さん、3回連続10cm(id:sankairenzoku10cm)さん、チャーコ(id:harienikki)さん、そしてこのほかにもコメントをくださったみなさま、ありがとうございました。