森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

吾に似たる人影伸びて秋の夕 ~俳句tweetより~

今回は10月10日から10月14日までのtweet句です。
どうぞよろしくお願いします。

 

 

布団着て丸める背中今日休む

布団はバリアです。レーザー光線を跳ね返すバリアもあれば、寒さを防ぐバリアもあります。目覚まし時計の音や、起床を促す家人の声を跳ね返すバリアもあります。体を守るバリアもあれば、心を守るバリアもあります。
今日休む、、、って電話しといて!
布団の中からそう叫ぶことができれば、もう最強です😊

 

秋寒の朝まだ暗し鳥の声

鳥たちは早起きです。日の出前から活動を始めているらしいです。何をしているかというと、歌を歌っているみたいです。「夜明けのコーラス」と言うそうです。ラブソングです。早朝の空気が澄んだ時間帯には、より美しい歌声を響かせることができるようです。早起きした方がモテるのかも。

 

吾に似たる人影伸びて秋の夕

秋の影は長く伸びて、影で象ったその人の輪郭を明らかにします。普段ほとんど目にすることがないのに、その輪郭の主は誰だかすぐに分かります。影の主はわたしです。分かるのです。ほかの誰にも似ていないからかもしれません。わたしはどこに向かおうとしているのか。影の方がよく知っている気がします。

 

語り部の語りし遠野に秋の声

東北旅行を詠んだ句です。遠野で、語り部のおばあちゃんの昔語りを聞きました。「むがし、あったずもな」の一言が、聴く人を語りの世界の時間と場所に引き込みます。おばあちゃんの声が良いのです。土地の言葉が良いのです。秋の声と同じです。

 

朝陽浴び快速通過風さやか

通勤の朝、快速電車が駅のホームを駆け抜けます。電車が連れてきた風が爽やかに感じられるのは、朝陽のおかげでしょうか。快速通過駅の朝は、時間の歩みがほんのり緩やかに思えます。

 

もし、お心に留まった句がおありでしたら、コメントいただければ幸いです。感想をいただくことで、たくさんの気付きを得ることができます。
また、いただいたコメントをブログ中で紹介させていただくことがあります。どうぞご了承くださいますようお願いします。

 

 

① 布団着て丸める背中今日休む

 

② 秋寒の朝まだ暗し鳥の声

 

③ 吾に似たる人影伸びて秋の夕

 

④ 語り部の語りし遠野に秋の声

 

⑤ 朝陽浴び快速通過風さやか

 

 

 

 

 

以下、大変手前みそで恐縮ですが、、、前回の記事

www.keystoneforest.net

にいただいたコメントから、良かったよと言っていただいたコメントと句を紹介させていただきます。

 

④ 天高し飛行機雲のその上に

①も素晴らしいです。そして④「天高し飛行機雲のその上に」
希望がすごく感じられて、素晴らしいです。

UrushiUshiruUrushiUshiru
神戸空港から飛び立った飛行機でしょうか→ごめん🙏それうしるきゅんなの‼️神戸って坂だらけだから飛んだほうが移動が早いじゃん‼️😊

harienikkiharienikki

④が好きです。澄み渡った秋の青空を横切る飛行機雲が目に浮かびます。その上へ飛び立っていきたいものです。(^。^)

kuninnkuninn

④が一番好きです。見上げて気づく一筋の飛行機雲。とても高いところに有るようですけど、空はそれよりももっと高く大きく広がっている。雲、空、そして宇宙という何層もの重なりと世界の奥行きが感じられます

4が好きです。4の写真も素敵です。

 

 

happy-ok3(id:happy-ok3)さん、漆うしる(id:UrushiUshiru)さん、チャーコ(id:harienikki)さん、くにん(id:kuninn)さん、3回連続10cm(id:sankairenzoku10cm)さん、そしてこのほかにもコメントをくださったみなさま、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。