森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

星月夜ピアスの君に触れられず ~俳句tweetより~

映画を2本観ました。映画館で、です。
『すずめの戸締り』と『THE FIRST SLAM DUNK』の2本です。
どちらもとっても面白かったですが、より楽しめたのは後者でした。
山王工業戦の最終盤で交代を告げられた桜木が安西監督に叫んだセリフ。

「オヤジの栄光時代はいつだよ。全日本のときか? オレは、オレは今なんだよ!!」

自分の一生を俯瞰することができて初めて発することができるこの言葉。大した緊張感もなく生きてきたわたしには到底思いつきもしない言葉です。
心を揺さぶられました。

今回は10月31日から11月4日までのtweet句です。
どうぞよろしくお願いします。

 

 

息白し背のランドセル笑ひをり

わたしの通勤路にある小学校の朝の開門は午前8時と決まっているようです。ゆっくりめに出勤した朝は、8時少し前にその小学校の校門前を通ります。二人連れ、三人連れ、四人連れの小学生たちが校門に向かって歩いています。走っている子もいます。後ろから見るその姿は、頭があって、その下にランドセルがあって、そして足が見えます。子供たちのランドセルはどれも弾んで見えます。

 

秋日差す樹頭から今日始まりぬ

真っ先に朝陽が照らすのは木の天辺。その場所から今日一日が始まるのです。地面にいるわたしたちよりほんの数秒数十秒早く今日が始まります。ほのかに明るくなってきた木の天辺が眩しくて仕方ありません。

 

夜長酒忘れたきこと思ひ出す

よくない考えごとを始めるときりがありません。次から次へと思い出すのです。忘れたと思っていたのは、ただ、思い出に蓋をしていただけでした。なにを思い出したのかは内緒です。わたしの心の闇は深いのです。あなたと一緒です。

 

星月夜ピアスの君に触れられず

夜空の星には手が届かないけれど、君のピアスになら手が届くかも。と思って伸ばした手は、空をつかむだけでした。夜空より君の心の方が遠くにあるのです、、、全然自分らしくない句でした(^^;

 

流星になれと渾身小石投ぐ

力の限り思いっきり小石を投げる。大声で叫ぶ。走る。飛び上がる。最後にそれをしたのはいつだったろう。何年も何十年も、わたしは力を加減し、思いを控えて生きている。流星は少しも輝いて見えない。流星になんてなれやしない。

 

もし、お心に留まった句がおありでしたら、コメントいただければ幸いです。感想をいただくことで、たくさんの気付きを得ることができます。
また、いただいたコメントをブログ中で紹介させていただくことがあります。どうぞご了承くださいますようお願いします。

 

 

① 息白し背のランドセル笑ひをり

 

② 秋日差す樹頭から今日始まりぬ

 

③ 夜長酒忘れたきこと思ひ出す

 

④ 星月夜ピアスの君に触れられず

 

⑤ 流星になれと渾身小石投ぐ

 

 

 

 

 

以下、大変手前みそで恐縮ですが、、、前回の記事

www.keystoneforest.net

にいただいたコメントから、良かったよと言っていただいたコメントと句を紹介させていただきます。

 

② 虫の声いつか絶え風吹くばかり

byronkobyronko②は日本や韓国などの状況を彷彿させると思ってしまいました。もちろん恋愛する若者も存在しますが、未婚者の増加から歌を歌わなくなった若者が増えたのかな?という印象。

UrushiUshiruUrushiUshiruうしるきゅんいつか絶え風吹くばかり←もう❗️うしるきゅんは滅びないんだぞ‼️仮に滅びても何度でも蘇って熱風を浴びせちゃうんだから‼️

harienikkiharienikki②が好きです。いつの間にか季節が移っていく様を感じました。(^。^)

 

byronko(id:byronko)さん、漆うしる(id:UrushiUshiru)さん、チャーコ(id:harienikki)さん、そしてこのほかにもコメントをくださったみなさま、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。