森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

震災通信(阪神淡路大震災体験記) ***36日目(2月21日)***

 
 
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 26年前、わたしは神戸市兵庫区で震度7の揺れを経験しました。その記憶を日記とパソコン通信のログとで振り返っています。あの日から36日目です。メリケンパークにあるホテルオークラの壁面に「ファイト」の文字が点灯しました。

 


2月21日(火)
 今朝はやや身体が軽かった。今日もM川さん
(※本庁からの応援職員)と被災家屋の再調査に回るが、午後から熱が出てきたようだ。ちょっと辛い。メリケンパークのホテルオークラの壁面に、各部屋の照明を利用して「ファイト」の文字が点灯した。
 大井通
(※兵庫区)のクリーニング屋さんのおばちゃん、あなたみたいに優しい人が来てくれたらよかったのに。会下山3丁目のおばさん、絶対に半壊やろな、と何度も何度も念を押していた。5時に約束していた人に会って区役所に戻ると、他の本庁からの応援職員は一斉に帰ってしまう。M川さんも帰ってしまう。まぁこんなものか。
 頭が痛い。

 

※この頃から、わたしの日記には、しきりに頭痛を訴える記述が目立ち始めます(^^;

 

 ホテルオークラ神戸の「ファイト」の文字、当時のわたしは直接目にすることはできませんでした。写真で見ただけです。でも、、、この写真を目にするたびに、鼻の奥がつーんとするのです。

 

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JR元町駅ホームから見た、港の方のホテルオークラ。窓明かりによるファイトの電飾

撮影者: 大木本美通
撮影日付: 1995.2.25
撮影場所: JR元町駅
撮影対象地点: 中央区波止場町;

撮影;大木本美通 様(震災記録写真)
出典;神戸大学附属図書館震災文庫

 

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ホテルオークラ神戸
東日本大震災発生より1ヶ月、神戸から被災地へ送る応援メッセージ
「ファイト」「日本」の文字メッセージをライトアップ
客室の明かりで、ホテルタワーに文字を映し出します。
2011年4月11日(月)7:00p.m.~9:00p.m.

https://www.kobe.hotelokura.co.jp/news/pdf/201104_1.pdfより)

ホテルオークラ神戸では、1995年1月17日の阪神淡路大震災の際、建物内外に被害を受け、一時休業を余儀なくされました。その後、営業再開を目前にした同年2月21日~28日の間、ホテルの窓に「ファイト」の文字をライトアップし、未だ震災の被害に途方にくれていた神戸市民を励ますエールを送りました。
https://www.kobe.hotelokura.co.jp/news/pdf/201104_1.pdfより)

 

 ※下のリンクは震災当日の記録です。 

www.keystoneforest.net

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
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イラスト/バリピル宇宙さん (id:uchu5213)