森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

ずっとバレーボールをしていたい。そして、、、 バレーバスケ部最終章6(終)

 
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「バレーバスケ部最終章5」の続きです。

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そういえば、最後の大会、バレーバスケ部はバレーバスケ野球部に発展していました。

バレー部2人、バスケ部1人、野球部4人です。

野球部の1人がリベロをしてくれましたから、ゲームのメンバーとしては6人きっかり。

高校3年の2学期と言えば、就職、進学の選考が始まる時期です。
たとえメンバーがそろっていたとしても、試験や面接と試合日程が重なってしまえば大会への出場ができなくなる可能性もありました。

長男Mも来週に大学の推薦入試を控えています。
危ないところでした。

ところで、途中で助っ人としてバレー部にかかわってくれたのはこの他に、バスケ部2人、陸上部1人がいます。

卒業アルバムの部紹介の写真、ちょっと楽しみにしています。

 

バレーバスケ部最終章、今回で終わります。 

最後に、長男Mの高校でのバレーボール最後の日の2試合に触れます。

朝起きてきたMは指をかなり腫らしていました。

薬指もけっこう腫れていて痛々しいほどでしたが、仕方ありません。 

春高市予選3回戦です。

相手校は部員の数が多く、体育館中に響き渡るほどの気合が入った掛け声を上げています。

こちらの動きは鈍いまま、試合は終始相手校のリズムで展開しました。

ようやくこのあたりからみんなの動きがよくなってきます。

このチームはいつもスロースタートでした。

常に先にアドバンテージをとり、勝機は何度もありましたが、結局は根負けでした。

1セット目をとってこのまま行きそうな勢いでした。

セッターはMです。

このセットから指にテーピングをしています。
その上、タイムアウトでベンチに戻るたびに座り込むほど、疲労していました。

あと2点で県大会というところまで行きましたが。

3セット目は集中の糸が切れたみたいです。
みんなの足が動きませんでした。

タイムアウトをとっても、流れは変わらないままでした。

負けるときはこんなものなのかな?

これで全部終わりました。

一緒にバレーできて楽しかったです、とバスケ部の彼は言いました。

飄々とした表情の彼は、敗戦をもう少しも引きずってはいないように見えました。

 

控室に戻ろうとする彼を引き止めて、私は彼に「ありがとう」と言いました。

ドラマなら彼の手を取って強く握手する場面でしょうか。
照れくさくて、そこまではできませんでしたが。

でも、私は、彼のあの言葉が、一年前、自分のミスで試合に負けてくさっていたMを変えたと思っています。
多分、Mの人生を変えたと思っています。

バスケ部の彼だけでなく、野球部のメンバーも。
彼らがいてくれたことで、Mの人生ははるかに豊かになった、私はそう思っています。

 

最後に、名前は書けないけど、チームメートを紹介させてください。

1番ミドルブロッカー、バレー部A君、183cm
2番セッター対角、元野球部、178cm
3番ウイングスパイカー、バスケ部キャプテン、178cm
4番セッター、バレー部キャプテンM、173cm
5番ミドルブロッカー、野球部、185cm
6番ウイングスパイカー、野球部、178cm
8番リベロ、野球部キャプテン、166cm

 

ひょっとして、大学でもプレーするMの姿を見ることができるかもしれない。

でも、

大学の募集要項にはバレーボール部とあったけど、女子かもしれない。もし、男子がなければ、もう一回、メンバー集めるところからやるか?

と、私が言うと、

Mはかるく苦笑いした

 

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