小学校の頃からのライバルだと言う。
競泳男子400m個人メドレー金メダルの萩野公介選手と銅メダル瀬戸大也選手。
ゴール直後、二人は互いの健闘を讃え、プールでハグをした。印象的なシーンだった。
そして、プールから上がってからの二人の安心した表情と驕りのない素直なコメント。ここまでのプレッシャーの大きさが思われた。
「最後の50メートル、精いっぱい競り勝ててよかったです」
萩野の心の底からの安堵の言葉だったと思う。
2015年6月、彼は右肘を骨折した。そこからの復活だった。よかった。本当によかった。
彼の金メダルがリオデジャネイロオリンピックの日本選手団金メダル第1号だった。ここから日本選手団のメダルラッシュが始まる。
一方の瀬戸は一言、「疲れちゃいました」とコメントした。
その日の午前中に行われた予選で自己ベストを更新する泳ぎができたのだが、その疲れが残っていたようだ。
一方の萩野は、予選では後半少し力を抜いて泳ぎ、決勝戦にぴたりと照準を合わせていた。
この正反対の性格を持つ二人こそ、好敵手という言葉にふさわしい。
泳ぎ終えた彼らの表彰台上での笑顔は、この後に続く日本競泳陣の活躍を予感させるのに十分だった。
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