森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

2020-12-24から1日間の記事一覧

幸せの定員 (創作小説)  ***+6***

幸せの定員(創作小説) ***+6*** 「キャンプは来週だけど、その間くらい自分で食事作れるよね、和くん?」 話題が変わった。佳恵は心に溜まっていたものをすべて和幸に吐き出して、すっきりしたようだ。「食事作るなんて全然大丈夫。心配しないでい…