森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

2017-06-21から1日間の記事一覧

プロポーズ (創作短編小説)

彼は迷っていた。困っていた。悩んでいた。 あれこれ思い悩んで眠れない日が続いていた。 ガールフレンドのAikoになんとか自分の想いを伝えたいのだけど、一体どう言えばいいだろう。 彼が伝えたいのは、つまり、彼女と結婚したい、という想いだ。ここ数日、…