森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

わが家のブルーベリーを巡るスズメバチとの攻防

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今回は上の記事で少し触れた「わが家のブルーベリーを巡るスズメバチとの攻防」本編。上の記事の一部を再掲して、その続きを書いていきます。

 

わたしが今できること。
ウクライナを思うこと。日常を守ること。本、読んでないです。買っただけで山積みになってる本をこの夏にしっかり読まないと。

わたしの仕事以外の日常はブログとTwitterと庭仕事で過ぎていきます。
朝起きて、仕事から帰ってきて、ブログを書いている合間に、雨が降ってなければ日に何度も庭に出ます。
ミニトマトの脇芽を摘んだり、摘んだ脇芽を空いてるところに植えたり、支柱を立てたり、草を抜いたり。
ブログを書くより長い時間を庭で過ごしています。土に向かっていると気持ちが良いのです。

今、うちの庭のミニトマトは30株ほどになりました。ホームセンターで買ってきたのは6株で、そこから少しずつ増やしました。
去年から今年にかけて一番苦心したのはブルーベリーです。庭にブルーベリーを植えたのは、この家に引っ越してきてすぐの頃でしたから20年ほど経つはずです。植えた苗は2本でした。こちらは庭に落ちたブルーベリーが自然に芽を出して次々に増えてきて、もう何本あるか、密集して生えているので数えたこともありません。

去年の夏、そのブルーベリーに大事件が起こりました。スズメバチの大群に襲われたのです。スズメバチの目当ては熟したブルーベリーの果汁のようでした。ブルーベリーの花が咲くころにハチがやってくることはそれまでもありましたが、実の時期にハチがやってきたのは初めてでした。
ブルーベリーが狙われている。それに気づいたときは、もう手遅れでした。早朝から夕方まで数十匹のスズメバチが入れ代わり立ち代わりやってきて、ブルーベリーの木の周りを飛び交いました。ブルーベリーの実に針で刺したような穴が次々に開けられました。木のすぐ横を洗濯物を干すスペースにしていたのですが、怖くて干せなくなりました。蜂駆除の業者さんに見てもらいましたが、巣を駆除するのが専門で、飛んでくる蜂を駆除するのは難しいと匙を投げられました。ハチたちが行き来する方角が同じなので、おそらく同じ巣からやってくるのだとは思いましたが、肝心の
巣はどこにあるのか分かりませんでした。
「ハチ激取れ」(
フマキラー 捕獲器 ハチ激取れ 1セット)という甘酸っぱい液体で蜂を誘う罠を仕掛けてみましたが、蜂たちは見向きもしませんでした。新鮮なブルーベリーの方がきっと遥かに美味しかったのでしょう。
例年ブルーベリーを食べにやってくるのは野鳥たちでした。野鳥たちから守るために、7月になると鳥除けネットでブルーベリーの木をぐるぐる巻きにしていたのです。この方法で、これまではほぼ野鳥からの被害は防げていたのですが、、、
実は、相手が鳥だということで油断していました。ブルーベリーの木の頭からふわっと被せる感じでネットを掛けていたのですが、木が年々成長していくにつれて、持っていたネットでは木を覆いつくすには長さが足りなくなっていたのです。ですので、
地面との間には隙間がけっこうありました。実際にその隙間から中に侵入する鳥がこれまでにもいました。でも、中に入ることができても外へ出るのは難しくて、時々ネットの中でバタつく鳥をみかけることがあったのです。スズメバチは、その地面との隙間から中に入り込んだようです。去年の夏、スズメバチの被害に初めて気づいたときには、もう手の打ちようがなくなっていました。ハチたちは早朝から夕方までほぼ一日中ブルーベリーの木の周りを飛び交っていました。ネットを張り替えたくても近づきようがありませんでした。夜に張り替える手もありましたが、木をすっぽりとネットで覆うのはけっこう面倒で時間がかかりました。昼間でもそうでしたから、夜間、それもいつハチが飛んでくるかもしれない状況で作業するのは、ちょっと無理だと諦めました。去年の夏の、わが家のブルーベリーを巡るスズメバチとの攻防は、ニンゲン側の完敗に終わりました。

たわわに実っていたブルーベリーがことごとく食べ尽くされた頃、ようやくスズメバチは罠が発している甘酸っぱい匂いに気づき、次々に罠に入ってきました。スズメバチを目にしなくなったのは、8月の終わりだったと思います。商品名の通り、まさに「激取れ」でした。匂いに誘われたハチたちが次から次へと罠の中に入ってきて、先に入っていたハチたちは、そいつらに押されて液体の中に沈められていきます、、、気分悪くされたら、ごめんなさい🙇 くれぐれも画像を拡大して見ないようにしてくださいね、、、

 

そして季節が巡り、今年、2022年初夏のことです。スズメバチとの攻防戦第2ラウンドが始まりました。作戦はすでに決めていました。鳥除けネットをもう1枚買ってきて継ぎ足して、地面との隙間を1ミリもなくしてしまう方法です。スズランに似たブルーベリーの白い花が咲くのが5月から6月頃です。この時期にも花に誘われてハチがやってきますが、小型のミツバチが主です。ハチたちが受粉させてくれるのを待って、6月の終わりにネットを張ることにしました。1枚目のネットをブルーベリーの木の頭から、ターバンを巻くようにぐるぐると木のまわりに張っていきます。ネットの形を整えるためにところどころホッチキスで留めていきます。ネットを巻き付けると、生い茂った葉っぱをけっこう圧迫してしまいますが、この際仕方ありません。1枚目をしっかり巻き付けると、木の上半分ほどがネットに覆われました。その下に2枚目のネットをホッチキスでどんどん繋いでいって、1時間ほどかけて巻き付け作業は終わりました。ネットの長さは十分足りたようで、ネットの下端が地面に着いています。さらにネットの下端部分に水を入れた2リットルのペットボトルを重しに並べて置いていって完成です。

 

次の写真のネットの下の方にペットボトルが何本か写っています。
ネットの中央部分が横一直線に捩れたようになっているのがホッチキスで上下のネットを繋いだ痕です。

 

ネットの外からブルーベリーを透かして見るとこんな感じです。今年は早い梅雨明けでしたが、7月の中旬くらいには十分食べられるサイズに育ってきたのが分かりました。


ネットの網目はけっこう細かいので、小型のミツバチでも入れないと思います。収穫するときはこのネットを持ち上げたり、中にすっぽりと入ってしまったりして行いますが、中に入ると、この時期の悩みの種の一つである蚊に刺されることもほとんどありませんでした。蚊の侵入を防ぐ効果もあったのです。

ところが、です。去年あれだけ美味しい思いをしたスズメバチたちはあの味を忘れてはいなかったようです、、、
ネットを持ち上げて収穫している最中のわたしの頭のあたりをブーンと大きな羽音を立てて飛んでいく虫がいました。その姿を追うと、やっぱりスズメバチでした。今年もしっかりやってきたのです。収穫を中断して様子を見ました。しばらく待って羽音がしないのを確認してわたしは今度はネットの中にすっぽり入って収穫を再開することにしました。これならハチがやってきても、襲われることはないと思ったのです。

狭苦しいネットの中で、生い茂ったブルーベリーの枝の間に手を差し入れてブルーベリーの実を採るのはそこそこ難しいのです。手のひらに持てる数もそんなにないので、数個採っては手元のボウルに入れて、また枝の間に手を差し入れる、ということを繰り返しました。しばらく無心になって採っていると、また羽音がしました。今度はけっこう大きい音でした。
ゲッ!
スズメバチです。ネットの中にいました。いつの間にか中に入ってきていました。しかも、わたしのすぐ顔の先です。
わたしは慌ててネットから外に飛び出しました。そして火ばさみを持ってくると、ネットの内側に止まって歩いているスズメバチを思いっきり力を込めて挟みました、、、気分悪くされたら、ごめんなさい🙇
このスズメバチを生かして巣に返したら、美味しいブルーベリーの情報があっという間に拡散されて、あいつは友達をたくさん引き連れてまたわが家にやってくる。去年の二の舞になる、、、そう思ったのです。

 

ブルーベリー初採りの写真です。ネットを被せたことと因果関係はないと思いますが、例年よりも粒が大きくて甘さも増していました。このボウル1杯で、ブルーベリーほぼ900グラムくらいです。週末の日曜日ごとにネットを開けて収穫していますが、これまでにこのボウル6杯分収穫できました。

 

あれからも、週末ごとの収穫の際に何度かスズメバチを見かけました。
一度だけ取り逃がしてしまいました、、、恐る恐る毎朝ブルーベリー周辺にハチの気配がないかパトロールしています。
でも今のところ、わが家のブルーベリー情報はスズメバチたちに漏れてはいないようです。次の週末、その次の週末くらいまで、ブルーベリーを収穫できそうだと皮算用しています。

そして、今年は何とか去年のリベンジを果たせるのではないか、そう確信しています😊

 






 

 

 

 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。