ロシアのウクライナ侵攻を俳句に詠んで最初にtweetしたのが２月２８日。この日から６月１０日までの間に、拙い句ばかりですが６２句詠みました。それとブログ記事のタイトルにした句が４句。今回の記事はそれらの句をまとめて６６句掲載しています。
今回でこのシリーズは区切りを付けようと思います。というか、ウクライナ侵攻を詠んだ句のストックが尽きてしまったのです、、、😅
ウクライナのことを忘れたわけでも戦争報道に疲れたわけでもありません。ただただ拙い句を詠み続けるのに挫けただけです。今までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。ブログの方はこの先もぼちぼち更新で続けていくつもりです。ウクライナについても機会があれば書いていこうと思っています。よろしければまたご訪問くださいますようお願いいたします。
青と黄を赤に染めるな二月尽
青空よ黄金の麦よ平らかに
キャタピラが麦の大地を耕せり
凍つる道キーウに迫る黒き車列
国境の向かうに春の国ありや
核を手に冬帝気取る裸の王
砲撃にくに追はれ一面の雪
二〇二二年冬プーチンと記し年表終はれり
戦場の大統領裸の王を凍らせる
プーチンの砲火凍土を解かされず
朽野のプーチンの夢渇きをり
八千粁西の砲声春破る
砲声も砲火も気にせぬ穴の熊
狐火や露軍兵の目くらませよ
スーパー猫の日二日後の砲声まだやまず
兵を撃ち人撃つ木偶や春の風
冬果てて国境越えて声なく泣いて
勝ち負けにこだはる小ささ山笑ふ
火酒ぢやなく葡萄酒とパンで語らうか
ロシアにもウクライナにも春巡る
吾も蝶もここで生まれてここで死ぬ
本当を探して蝶は野を渡る
このまちの空が好き野が好き蝶も吾も
蝶は舞ふ蜜の美味しい季節だもの
砲身の先蝶が舞ふ蝶が舞ふ
安保理をマリウポリで開け春だもの
ひまはりの思ひ出すべて瓦礫の下に
陽は見守る四千万の向日葵を
悲しみを食べてひまはり種残す
焦げた地を黄に染めるごと向日葵咲く
向日葵や色なき街に灯を点す
銃重しひまわり畑の大迷路
地に還り向日葵の茎花となる
日車の群れ朽ちし戦車を取り囲む
向日葵の空どこまでも青また青
向日葵の国百年後千年後にも
向日葵の黄色濃きほど空青し
青空を持ち上げて咲く向日葵や
向日葵や飛行機雲の先いづこ
向日葵やあの日の空と何が違う
ドローンと戦車地雷と向日葵と
向日葵の隣に戦車来て止まる
向日葵と戦車並びて空を見る
戦車には戦車の向日葵には向日葵の
向日葵の首へし折りて戦車過ぐ
戦車錆び向日葵枯れて風渡る
砲声が猫の目覚ます夏寒し
止まぬ戦火夏銀河を曇らせる
雨上がりミニヒマワリの空広し
羽根持たぬ向日葵咲いてここで枯る
向日葵の種を蒔く明日来るやうに
背が高く笑顔が似合ふ向日葵や
地平まで続く向日葵の顔顔顔
向日葵を見上ぐる我ら小さき人
朝まだきミニヒマワリに鳥の声
青黄色混ざりて緑ウクライナ
悲しみを悲しむ間なし五月尽
見たくなきもの多し夏空仰ぐ
青空の底か天辺か向日葵畑
ボルシチの香に母思ふ草いきれ
百日目一万日目六月三日
夜短しボルシチの鍋温めなおす
麦秋に警報の音空晴れず
短夜に語り尽くせぬ戦後への夢
明け急ぐ国境の街の声静か
夜明け待つひまはりの背に国思ふ
ヒマワリの背はまっすぐに伸びている。
背筋を伸ばすと自然に顔が上がり前を向く。
鳥の声木々の騒めきが聞こえてくる。風が頬を撫でるのが分かる。
鳥の声木々の騒めきと一緒に私は風に運ばれていく。
もうすぐ夜が明ける。
その時を待っている。
穏やかに待っている。
以下はウクライナ侵攻を詠んだ俳句について拙ブログで書いた記事です。
よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
山猫🐾＠森の奥へ
