森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

安保理をマリウポリで開け春だもの ~ロシアのウクライナ侵攻;4月11日~4月17日の朝刊見出しまとめ~

土曜日の朝は、離れて暮らす母親のところへ食べ物や飲み物の差し入れを持っていきます。車で片道30分ほどの場所です。移動の間、車中でNHKラジオを聴くのを習慣にしています。
いつも聴いているのが『高橋源一郎の飛ぶ教室』という番組。放送自体は金曜の夜ですが「らじる★らじる」というアプリを使えば、放送後一週間はいつでも聴くことができるようになっています。
この番組では、毎回一冊の本を高橋源一郎が選んで読み込んで解説紹介してくれます。
先週の放送「繰り返されてきた“プロパガンダ”」の回で紹介されたのは、ベルギーの歴史学者
アンヌ・モレリ著『戦争プロパガンダ10の法則』(永田千奈訳、草思社文庫)でした。
「世論を特定の方向に誘導するからくりを体系的に分析している」学者が書いた「今読むしかない本」です(「」内は同ラジオ放送より)
プロパガンダ10の法則は、この本の各章のタイトルになっていて、それを見ていくだけでも、どのようにして国民を戦争の気分に向かわせていくのかが分かるように構成されています。

第1章「われわれは戦争をしたくはない」
第2章「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」
第3章「敵の指導者は悪魔のような人間だ」
第4章「われわれは領土や覇権のためではなく、偉大な使命のために戦う」
第5章「われわれも意図せざる犠牲を出すことがある。だが敵はわざと残虐行為におよんでいる」
第6章「敵は卑劣な兵器や戦略を用いている」
第7章「われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大」
第8章「芸術家や知識人も正義の戦いを支持している」
第9章「われわれの大義は神聖なものである」
第10章「この正義に疑問を投げかける者は裏切り者である」
アンヌ・モレリ著『戦争プロパガンダ10の法則』(永田千奈訳、草思社文庫)

この本が著したプロパガンダに流されないための結論を高橋源一郎は番組でこう紹介しています。

モレリさんはこういうふうに言ってます。
「行き過ぎた懐疑主義が危険であるとしても(中略)盲目的な信頼に比べれば、悲劇的な結果につながる可能性は低いと私は考える。メディアは日常的にわれわれを取り囲み、ひとたび国際紛争や、イデオロギーの対立、社会的な対立が起こると、戦いに賛同させようと家庭のなかまで迫ってくる。こうした毒に対しては、とりあえず何もかも疑ってみるのが一番だろう。」
(中略)
モレリさんの最後の結論は最後の1行に出てきます。
「疑うのがわれわれの役目だ。武力戦のときも、冷戦のときも、漠とした対立が続くときも。」
(NHKラジオ『高橋源一郎の飛ぶ教室』「繰り返されてきた“プロパガンダ”」より)※語り;高橋源一郎、「」内はアンヌ・モレリ著『戦争プロパガンダ10の法則』からの引用


www.youtube.com

 

 

 

以下はウクライナ侵攻について拙ブログで書いた記事と俳句です。

www.keystoneforest.net

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4月10日の記事中の拙句「狐火や露軍兵の目くらませよ」のtweetに、
💙💛わっと (id:watto)
さんから返句をいただきました。
ありがとうございます😊

わたしはただ季語を入れて俳句風なものにしているだけです。
しばらく俳句tweetを続けてきましたが、どんどん俳句が分からなくなっています。ここのところ気持ちが俳句に向かわなくて、去年の9月から続けていたTwitterでの俳句の連続投稿も先週でやめました。

 

ところで、
ロシアのウクライナ侵攻について、自分用のmemoとして、この間の新聞朝刊一面の見出し(ウクライナと国際情勢に関係するもの)をまとめています。
なお、日付と見出しは山猫🐾家で購読している産経新聞に拠っています。

 

2022年4月11日(月)
※新聞休刊日

2022年4月12日(火)
・マリウポリ死者「数万人」 露、放射性物質略奪か
・露軍、作戦司令官を任命 シリアで指揮 民間人多数犠牲

2022年4月13日(水)
・マリウポリ制圧迫る 親露派、化学兵器を示唆

2022年4月14日(木)
・露、フィンランド国境に兵器 英紙報道 NATO検討で威圧
・「ウクライナ兵1000人投降」 露軍、東部に部隊増強

2022年4月15日(金)
・露旗艦「重大な損傷」 黒海艦隊 「ウクライナ側攻撃か」
・ICC検察官 ブチャ訪問 「ウクライナは犯罪現場」

2022年4月16日(土)
・旗艦沈没 露に打撃 米「作戦能力に影響」
・露の核使用 CIA警告 長官「可能性 軽視できず」
・防衛費GDP2%提言へ 自民、安保戦略改定向け

2022年4月17日(日)
・露軍、キーウ再攻撃 旗艦沈没で報復か
・米に軍事支援停止要求 露「予測不能な結果招く」

 

 

 

tweet句は3月28日から4月1日までの句です。

気持ちが俳句に向かわないのは、激しさと悲しさ辛さ苦々しさそのほか負のもろもろを増大させながらウクライナ侵攻がまだ延々と続いているからです。あまりに国連が無力だからです。ウクライナとロシアを詠めなくなりました。えっと、ほんとのところは、、、心情面だけでなく技術面で追いつかなくなったせいでもありますが😅
この週の5句は蝶を詠みました。蝶は春の季語です。蝶はウクライナの草原を、ロシアの森を、神戸の街を飛んでいきます。

 

吾も蝶もここで生まれてここで死ぬ

どれほど出世しても、どんな金持ちになっても、どれだけ元気で長生きしても、この星で生まれてこの星で死ぬのです。どれほど大勢の人に送られようと、たった一人で誰も知らないところで朽ちていこうと、死んだら灰になるのです。土に還るのです。わたしもプーチンも。

 

本当を探して蝶は野を渡る

探しているのはみんなの幸いです。

「カムバネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸(さいわい)のためならば僕のからだなんか百ぺんやいてもかまわない」
「うん。僕だってそうだ。」カムバネルラの眼にはきれいな涙がうかんでいました。
「けれどもほんとうのさいわいは一体なんだろう」ジョバンニが云いました。
「僕わからない」カムバネルラがぼんやり云いました。
「僕たちしっかりやろうねえ。」ジョバンニが胸いっぱい新らしい力が湧わくようにふうと息をしながら云いました。
(宮沢賢治『銀河鉄道の夜』より)

戦場を渡る蝶なら、それを見つけることができるかも。

 

このまちの空が好き野が好き蝶も吾も

このまちの空も野原も海も山も空気も川も鳥も虫も犬も猫もみんな好きみんな大好き。このまちはどこまでも繋がっている川を渡り海を越えて繋がっている。このまちはこの星全部と繋がっている。このまちもこのくにもあのくにもその向こうのあのくにも繋がっている。このまちの人もあのまちの人も、このくにの人もあのくにの人もみんな好きみんな大好き。

 

蝶は舞ふ蜜の美味しい季節だもの

陽射しが強さを増しました。風が温かくなりました。雪が解け、川の水が温みました。魚が飛び跳ねました。虫が卵から孵りました。茎が伸び葉を広げ花が咲きました。美味しい蜜をたくわえて、花は蝶や蜂を誘います。春にはすべての命が輝き始めるのです。

 

砲身の先蝶が舞ふ蝶が舞ふ

どんな生き方をしても、ここで生まれた以上はここで死ぬしかない。砲身の照準にいくら目を凝らしても、本当のことはそこには見えない。大好きな街大好きな家大好きな家族に会いに早く帰ろう。胸を張って帰れるうちに。蝶が舞い鳥がさえずり花が咲き誇る良い季節です。引き金なんか握ってないで一緒に歌おう。一緒に踊ろう。さあ、笑って笑って。

 

 

 

 

 

安保理をマリウポリで開け春だもの

Hold the United Nations
Security Council meeting in Mariupol
Because it's spring.

Hey, Putin?

 

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よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter

 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。