森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

青と黄を赤に染めるな二月尽(にがつじん)

ウクライナは、人口約4100万人、面積は約60万㎢で日本の1.6倍ほど。農業を産業の中心とする国です。
鮮やかな深紅色をした酸味のあるボルシチはウクライナの代表的な料理です。
ウクライナ国旗の青と黄は、青の空と黄の麦畑を表していて、シンプルな青と黄色の二色の旗がとても美しい。
青黄旗(せいこうき)とも黄青旗(こうせいき)とも呼ぶそうです。
二色とも大好きな色です。

ウクライナの旗

 

この二色に色分けされた国旗をじっくり見つめているうちに、ウクライナの美しい青空の下、地平線の向こうにまで広がる黄金色に輝く麦畑がくっきりと見えてくる気がします。

ウクライナの麦畑が育つ大地をチェルノーゼム(黒土地帯)と言います。昔、地理の授業で習いました。
ウクライナからシベリア南部にかけて広がるこの地帯は、穀物栽培の下限に近い降水量なのに、土地が肥沃なため、肥料を施さなくても十分な実りを得ることができるのだそうです。
「まけば生える」という豊かな大地は「欧州のパンかご」とも呼ばれるほど頼りにされています。
この一帯では小麦が栽培され、生産量は2019年の統計で世界第7位、約2900万トン。日本の国内消費量の4倍強になります。

 

 

 

愛のトンネル

ウクライナ北西部の街リウネの郊外にあります。
一見廃線に見えるこの線路、実は一日数回ほど列車が運行する現役の線路なのだそうです。
「恋人同士で手をつないでトンネルをくぐれば願いが叶う」と言われているとのこと。

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愛のトンネル

リヴィウ

首都キエフから約450キロ離れ、西側のポーランド国境まで車で約1時間半のリヴィウ。
西ヨーロッパの影響を強く受けたことから、オペラハウスや聖堂などの華美な建築物が立て並ぶヨーロッパの「隠れた宝石」と称されています。

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リヴィウの街並み

キエフ

ウクライナの首都です。
東ヨーロッパにおける最古の都市で、市内にある聖ソフィア大聖堂とキエフ洞窟大修道院は世界遺産に登録されています。キリスト教の聖地の一つ。
人口は約290万人。北130kmの位置にチェルノブイリ原子力発電所があります。

最も暑い7月の平均気温は20.5°Cで、30°Cを超えることも少なくない。最も寒い1月の平均気温は−3.5°Cで急速に平年値は上昇したものの、近年は寒冬になることも多く、時に零下20度を下回ることも珍しくない。(Wikipediaより)

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キエフの街並み

聖ソフィア大聖堂

ウクライナ最初の中央政権国家キエフ・ルーシ最大の聖堂として1037年に建立されました。
1990年に世界遺産に登録されています。

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"St. Sophia's Church in Kiev, Kiev." by(WT-shared) Roundtheworld
(Wikipediaより)

 

 

 

2022年2月24日ロシア軍はウクライナへの全面侵攻を開始しました。
翌25日ロシアはウクライナの首都キエフへの攻撃を始め、午後10時35分キエフ市内に空襲警報が初めて響き渡ったとのことです。

カラフルな街並みが続くリヴィウには、今、ポーランドへの避難を目指す人たちが次々に集まってきていると報じられています。

 

 

 

青と黄を赤に染めるな二月尽

 

二月尽(にがつじん)は二月の末。
赤は共産主義の赤、血の赤です。

 

 

 

 

 

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"Rape field near the Village of Troitske, Podilsk Raion, Odessa Oblast, Ukraine" by Heulwolf (Wikipediaより)



 

 

 

 

 

 

 

 

よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter

 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。