年があらたまってすでに十日近く過ぎてしまいました、、、が、ようやくブログ更新できました。
あけましておめでとうございます。
令和4年初投稿は、相変わらず俳句の記事です。教育実習生担当日誌は年をまたいでしまいましたが、今回で終わりです。
今年もどうぞよろしくお願いいたします🐾
※写真は自宅から撮った今年の初日の出です(2022年1月1日7時18分)。
教育実習日誌に書いたわたし(指導教官)側の文章を、備忘録として、そして40年ほど前に教育実習生だったわたし自身への応援メッセージとして書き残しています。
教育実習は2週間(10日間)。その最後の日になりました。
1日目から9日目はこちらに書きました。→捨て猫の小さき肉球いわし雲 〜教育実習生担当日誌(1) - 森の奥へ 秋深けてまだ生きてをり螽斯 〜教育実習生担当日誌(2) - 森の奥へ 地球ごと埋め尽くしたる落ち葉かな 〜教育実習生担当日誌⑶ - 森の奥へ
10日目
(実習生のS先生は終わりの会下校前のクラス終礼のときに、生徒たち一人一人に、その生徒と過ごしたエピソードに触れながら、お別れと感謝の言葉を伝えてくださいました。わたしは生徒たちが下校したあと、S先生に実習締めくくりの話をしました)
教育実習の最後に生徒たち一人一人に心に残ったエピソードを語って下さってありがとうございました。全体に話すと同時に一人一人に語りかけるように話すというのはとても大切なことだと思います。きっと生徒たちにS先生の気持ちが届いたことと思いますよ。
4月から社会人になられるS先生へのわたしの思いもお伝えしました。どんな経験も決して無駄になることはないと信じています。常に前向きに歩まれていくことをお祈りしています。お疲れ様でした。
(生徒たちが下校したあと、わたしは4月からどうされるのかS先生に訊きました。S先生は教壇ではなく別の場所で社会人になる予定です、と教えてくださいました。教員採用試験はうまくいかなかったようです。それを訊いてわたしはこんなことをS先生にお話ししたのです)
今の教育現場は常に意欲のある教員を必要としているということ。いつの日か、やっぱり教師になりたいな、と思うときが来るかもしれないから、一般企業に勤められたとしても、教員の免許更新だけは必ずしておいて欲しいこと(近々制度が変わるとは言われています)。その上で、臨時教員として勤めながら採用試験に挑戦することもできるということ。実際に何度も試験を受けなおして、何年越しかで教員になる夢を実現された先生もたくさんいらっしゃること。こんなことをお話したあと、人生の先輩面をして話を続けました。
人生にゴールなんてないですよ。
S先生がプレイされていたバスケットボールにはシュートを決めることだったり相手チームよりたくさん得点をとることだったりという目標やゴールがありますが、人生にはそんなゴールはないですよ。志望大学に合格することも、有名企業に就職することも夢だった歌手になることもゴールじゃないですよ。
じゃあ何がゴールかというと、それは60年生きてきても、わたしには分かりません。でも、なんとなく分かるのは、その時その時のやるべきことから逃げずにしっかりと向き合っていくことを続けていけば、それがたとえうまくいかなかったとしても、必ず自分の成長に繋がっていくんじゃないかなっていうことです。
わたしは今61歳ですけど、20代より30代、30代より40代、さらに50代60代と、人生はどんどん楽しくなっていくなって感じています。というか、そう思うようにしています。
S先生の人生はまだまだ始まったばかり、きっとたくさんの可能性が待っていますよ。
と、内心では冷や汗をかきながらこんな話をしました。こんなときマスクを着けていると表情が隠せて、かえって落ち着いて話ができたような気がします。
偶然にも、S先生の誕生日はわたしの長男Mと同じ日でした。生まれた年も同じです。わたしはS先生の教育実習が始まる前にそのことを知り、S先生にお会いする前から、お話しできるのを楽しみにしていたのです。
もうすぐ社会人になる長男Mには、こんな照れくさい話は面と向かってできないと思いますが、この記事が書けたら、記事のリンクを貼ってLINEするかな、、、
鳥の聲早天に冴え朝陽差す
毎朝わが家の玄関ドアのロックを外して最初に開けるのはわたしの日課です。朝刊を取りに出るのです。ちょうど6時前後、平日でも休日でもだいたい同じ時刻です。家のすぐ先に雑木林があって、何種類かの鳥がいつも集まっています。六甲山から街に下りてくる鳥たちの休憩場所になっているようです。冬は朝陽が昇ってくるのが遅くて、まだ薄暗い木の枝に何羽か鳥がとまって元気の良い声で鳴いています。その声にわたしは無限大の自由を感じるのです。
鳥の聲早天に冴え朝陽差す
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2021年11月23日
遠野山人
#俳句 #haiku #冴え pic.twitter.com/rFn2f5vk0K
冬空に鳥啼き交はす今日は晴れ
上の句と同じ情景を詠んでいます。上の句より時刻は少しあと。東の空に陽が昇り、辺りはすっかり明るくなっています。家の傍にやってくるのは、スズメ、ヒヨドリ、ホオジロ、メジロにウグイス、そしてカラスもハトもいます。多分もっと他にもいると思いますが、名前は分かりません。いろんな声で鳴き合っています。鳴き声がそれぞれ違ってもお互いの気持ちは通じているのでしょうか。何の情報交換でしょう。やっぱり美味しい食べ物の在り処でしょうか。鳥たちが威勢よく鳴き交わす日はお天気が良いのです。
冬空に鳥啼き交はす今日は晴れ
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2021年11月24日
遠野山人
#俳句 #haiku #冬空 pic.twitter.com/NqtRgvVD1r
下り坂手を添へられて師走かな
神戸・六甲山の中腹近くにあるわたしの家から最寄りの駅まで歩いて下る途中、ゲレンデに例えると上級者向けコースくらいの傾斜がついた急な坂道があります。下るときに足裏で踏ん張って制動をかけながら歩かないと、どんどん加速がついて勝手に足が小走りをはじめ、そのうち止まろうとしても止まらなくなってしまうくらいなのです。この句の背景に使ったのがその坂を下りながら撮った写真です。先日その坂を下りながら、いつか近いうちに階段の上り下りに手を引いてもらうような年齢を迎えるのかな、とふと思ったのです。1年間12か月のうちの師走12月を人生80歳で換算すると、66.666666...歳になる。ということは、もうすぐわたしは人生の師走を迎える、ということかな、そんなこともふと思ったのです。
下り坂手を添へられて師走かな
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2021年11月25日
遠野山人
#俳句 #haiku #師走 pic.twitter.com/ROy0qoUmV8
道の邊に身を寄せ合つて落ち葉かな
体をくっつけると温かい。みんなと一緒にいると寂しくない。木枯らしに吹き飛ばされたって、離れ離れになったって、しばらくするとなぜかみんな道の端っこに集まってくる。そこは決して居心地が良い場所じゃないけど、みんなと一緒だから安心できるね。
道の邊に身を寄せ合つて落ち葉かな
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2021年11月26日
遠野山人
#俳句 #haiku #落ち葉 pic.twitter.com/qYmrkOhTHz
それぞれの冬空を見て鳥集ふ
その電線はカラスたちのテリトリーのようです。近くにはスズメもたくさん集まってきますが、電線にとまるのはカラスが優先です。すぐ先が海です。その高みから眺める海はどんな表情をしているでしょう。反対を向いてとまっているカラスの視線の遥か先には六甲の稜線が見えるはずです。カラスの目に映っているのは一体どんな景色でしょう。
あ、カラスが一羽舞い降りてきました。その舞い降りる先に猫が一匹歩いています。カラスは猫をからかうように何度か大きく羽ばたいて、また電線に戻ってきました。猫はカラスを見上げて一声恨めし気に鳴きました。
それぞれの冬空を見て鳥集ふ
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2021年11月27日
遠野山人
#俳句 #haiku #冬空 pic.twitter.com/S4mlXiEeIg
もし、お心に留まった句がおありでしたら、コメントいただければ幸いです。感想をいただくことで、たくさんの気付きを得ることができます。
また、いただいたコメントをブログ中で紹介させていただくことがあります。どうぞご了承くださいますようお願いします。
① 鳥の聲早天に冴え朝陽差す
② 冬空に鳥啼き交はす今日は晴れ
③ 下り坂手を添へられて師走かな
④ 道の邊に身を寄せ合つて落ち葉かな
⑤ それぞれの冬空を見て鳥集ふ
以下、大変手前みそで恐縮ですが、、、前回の記事地球ごと埋め尽くしたる落ち葉かな 〜教育実習生担当日誌⑶ - 森の奥へにいただいたコメントから、良かったよと言っていただいたコメントと句を紹介させていただきます。
今回も2句が同点(団栗の背比べ…)でしたが、家族会議の結果「句を詠んだ人と猫との関係性が見える気がして」、②の方がマシじゃない?ということになりました(^^;
② 冬の夜の静寂の理由猫に訊く
猫に訊くっていいな。でも猫ちゃんは嘘つきですよ。やったのにやってないってしょっちゅう。笑。季語が重なるのはべつにいいように思ってしまうけどダメなんですね、ふう〜ん。
そうです、分からない時は猫に聞くのが一番ですwヾ(๑╹◡╹)ノ"
① 地球ごと埋め尽くしたる落ち葉かな
これが、好きです。すてきですね。
①がいいです。大地の衣替えという表現が好きです。地球というところはもっと好きです。
①と②が好きです。最近玄関の前に落ち葉が多くて、①は実感があります。
スフレ(id:sufuretan)さん、チャーコ(id:harienikki)さん、シンクロナスくーかん(id:ArtStone)さん、北見花芽(id:KihiminHamame)さん、happy-ok3(id:happy-ok3)さん、3回連続10cm(id:sankairenzoku10cm)さん、そしてこのほかにもコメントをくださったみなさま、ありがとうございました。
よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
山猫🐾@森の奥へ