森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

失ひて戻るものありや星月夜

俳句は季語だな、とつくづく思いました。

前回は「十三夜」という季語で3句詠みました。
十三夜の月は、満月を迎える前のまだまだ上を目指す直向きな気持ちや未完成の美しさみたいなものを句に託すことができて、想像力がかきたてられました。

ですが、今回は別の季語にしようと考え、さんざん季語選びに迷った挙句に、頭の中に漠然とあった思いの中からそれらしい言葉をあれこれ探し出してきて、無理やり五七五に並べて形にしただけ、という感じの句になってしまった気がしています。しかも、字余りだったり…。

改めて思います。俳句は難しいです

 

 

別れてもまた会う夢あり十六夜

下五の「十六夜」は「じゅうろくや」と読んでください。「いざよい」では字数が足りなくなります。
「いざよい」は「猶予い」と書いて、躊躇する、ためらうという意味があるそうです。東の空に上ろうかどうか、ためらうように満月の夜よりも少しだけ遅い時刻に上ってくることから、十六夜の月にこの読みを当てたそうです。
十四夜の月と十六夜の月とは見た目はそっくり。とすれば、十四夜に君と別れても十六夜にはまた会えるよね、みたいな軽い気持ちを詠もうとしたみたいです、、、
でも、十四夜の君と十六夜の君とは同じ君に見えても、心の中は左右対称。すっかり心は移ろってしまっているのかも。
夢は何の夢でしょう。
雑に言葉を選んでしまいました。曖昧過ぎてイメージ湧かなかったと思います。ごめんなさい。

 

風吹きて淡く息つく星月夜

昼間にいろいろあって眠れなくて、外に出てみたら軽く夜風が吹いてきて、両腕を精いっぱい伸ばして欠伸をしたら、星空がきれいに瞬いていてスッキリしたな、みたいな句です。ごめんなさい。

 

失ひて戻るものありや星月夜

子供の頃に見た夜空にはもっともっとたくさんの星が輝いていた。一番星、二番星、三番星、四番星、、と友だちと空を指さしあって、どこまで数えられるか競ったこともあった。あの頃の星月夜は失われてしまって、もう戻ってきやしない。
そして、たくさんの出会いも心を打った出来事も、かけがえのない時間も。遠い記憶の彼方に消え去ってしまって、もう戻ってこない。そんな気がしてなりません。

 

街路樹に秋整然と並びたり

大手製鉄所が移転した跡地を再開発して、人口数千人の街が生まれました。もとは海を埋め立てた場所です。新しい街の中心を貫く幹線道には街路樹が等間隔に植えられています。秋を迎えた一日、歩道橋から眺めると、紅葉し始めた街路樹が、道路の両端に、前に倣えをするように、整然と列をなして並んでいました。

 

街路樹の根を繋げてや冬支度

ネット上のアドレスを示す文字列の頭につく「www」の文字は「world wide web」の略だそうですが「wood wide web」という言葉もあるそうです。
地上に顔を出しているそれぞれの木は別々の存在のように見えますが、実は地中で繋がっている。根と根が直接繋がっているのではなくて、菌糸のネットワークを介して繋がっている。菌糸が互いの木の情報や栄養のやり取りを仲介しているらしいのです。何百何千何万という山の木々は一体となり、森という巨大な生命体を形作っているらしいのです。
これが「wood wide web」です。

以下、英国BBC放送の内容です。

youtu.be

山から切り離された街路樹は孤独です。隣に植えられた街路樹とも、果たして地中で繋がることができているのかどうか、、、

俳句の方は推敲不足です。根を繋ぐのが誰なのか、冬支度をするのが誰なのか、全然詠み込めていませんね。出直します。

 

 

もし、お心に留まった句がおありでしたら、コメントいただければ幸いです。感想をいただくことで、たくさんの気付きを得ることができます。
また、いただいたコメントをブログ中で紹介させていただくことがあります。どうぞご了承くださいますようお願いします。

 

 

① 別れてもまた会う夢あり十六夜

 

② 風吹きて淡く息つく星月夜

 

③ 失ひて戻るものありや星月夜

 

④ 街路樹に秋整然と並びたり

 

⑤ 街路樹の根を繋げてや冬支度

 

 

 

 

 

以下、大変手前みそで恐縮ですが、、、前回の記事満ちるよりここで止まれや十三夜 - 森の奥へにいただいたコメントから、良かったよと言っていただいたコメントと句を紹介させていただきます。

今回は2句が同点でしたが、家族会議の結果、③の方がマシじゃない?ということになりました(^^;

 

③ 今日出会ひ今日別るるや十三夜

どの句も素敵ですが、私はこの句が好きです。毎年、巡ってはきますが、今年は今年の十三夜です。一期一会でしょうか。(#^.^#)

harienikkiharienikki

③と④が好きです。

URURUNDOURURUNDO

人との別れを寂しいと思うより、さよならだけが人生だと思い切る方が辛さはないと思いたい。

 

④ 暗き朝湯で顔洗う秋寒や

UrushiUshiruUrushiUshiru

今の季節にぴったりだと思いました。ほんの1ヶ月前まで暑かったのに、朝起きても暗かったり、顔洗う水が冷たく感じるようになりましたね。

harienikkiharienikki

③と④が好きです。もう朝顔を洗うのはお湯ですね。空気も水も肌寒くなりました。(^O^)

kuninnkuninn

何かを見たり食べたりすることだけでなくて、こういう動作の変化からも季節を感じられますね!(#^.^#)

 

happy-ok3(id:happy-ok3)さん、チャーコ(id:harienikki)さん、ururundo(id:URURUNDO)さん、漆うしる(id:UrushiUshiru)さん、くにん(id:kuninn)さん、そしてこのほかにもコメントをくださったみなさま、ありがとうございました。

 

 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。