森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

入院十日目、手術までの経緯

入院生活十日目になりました。
八日目に管が全部抜けてからの昨日と今日は、わたしの場合、入院患者として受けないといけない治療は何もありませんでした。

「起床→検温→朝食→主治医の先生の回診→検温→昼食→シャワー→主治医の先生の回診→夕食→検温→消灯(10時です)→就寝」の繰り返しです。
術後の静養と排尿コントロールの育成が最大の目標です。たぶん明日一日もこれと一緒です。

ということで、入院十日目の報告を終わります。

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ところで、まだ消灯時刻まで時間がありますので、昨夜眠気に負けて書き切れなかった、最初の泌尿器科への通院から今回の手術入院に至るまでの経緯を、簡単にまとめておこうと思います。
わたし自身の備忘録でもありますが、昨日のわたしの記事に「PSA値…。他人事ではない…。」とコメントをくださった もじのすけさん
の今後の健康管理の参考にしていただけるかもしれない、と願いつつ書いていこうと思います。もじのすけさん、断りなく名前を出してごめんなさい😅

 

✳︎医学用語や数字等についてはわたしの記憶に基づくものですので、間違っている場合があります。また、ストーリーがなく退屈です。ストーリーはありませんが、時々痛そうな記述が出てきます。何度も何度も注射されます。この一年間で一体何本の針が刺さったことでしょう。ですので、苦手な方、興味のない方は読み飛ばしてくださってかまいません。

以下を要約すると、手術を行う前に転移がないかどうかの検査をしましたが、そのたびに、さらに別の検査の必要性が芋づる式に発生してきて、なかなか手術に踏み切れないまま、教師としての繁忙期である年度末年度始めを迎えてしまい、さらに、わたしの定年と新しい職場への異動も重なったため、手術のタイミングを逸してしまいました、ということになります。

当初の予定より約半年遅れで今回ようやく手術に至りましたが、わたしの病気がごく初期の発見だったため、それだけ遅れてもなんとか間に合ったようです。ただし、本当に間に合ったかどうかは、これから数年様子を見ていかないと分かりませんが。

 

 

2020年9月19日
近所のM泌尿器科を受診。腹部のエコー検査と採血、エコー検査では異常はみられなかったが、そもそも解像度(というのかな?)が低いので、あまり当てにはならなさそう。

9月26日
M泌尿器科受診。血液検査(職員健診より、さらに詳細な分析をしてもらった)の結果、PSA値3.940。ちなみに基準値は4.000以下。S病院宛に紹介状を書いてもらい、そちらでMRIを撮ることに。S病院は、今わたしが入院している病院です。

10月12日
S病院でMRI撮影。撮影資料はM泌尿器科に届けられるので、M先生から結果についての説明を受けることに。

10月24日
M泌尿器科受診。前立腺がんの可能性あり。MRIを見る限りでは、万が一がんだとしても前立腺の外には出ていないようなので、他への転移はなさそう。今後は前立腺内の患部の組織を取って検査したあと、がんだと分かれば他への転移がないか検査することになる。がんだった場合の治療法は内視鏡手術か放射線治療。手術の場合は10日程度の入院、放射線治療の場合は8週間、月から金まで毎日通院する必要がある。

10月28日
S病院受診。症状の説明とエコー検査。続いて検査入院前検査(心電図、レントゲン、血液検査)と検査入院に向けての説明を受けた。

11月20日10時半〜11月21日10時頃
S病院で一泊二日の検査入院。20日午後前立腺生検。直腸から前立腺に向けて針を差し込んで組織を採取します。局所麻酔をして行いますが、その麻酔用の注射が大変痛かったです。ああ思い出したくもない、、、詳細は都合により省略します。もじのすけさん、もし詳細についてお聞きになりたかったら、TwitterのDMにてお問い合わせください、、、たびたびお名前を登場させてごめんなさい😓

11月30日
S病院泌尿器科受診、家族同伴で検査結果を聞く。「前立腺がん」との診断(悪性度は中適度)。次は転移の有無を検査するので、その日程について相談した。前立腺がんの場合、他への転移がなければ、手術5年後の生存率はほぼ100%です☺️

12月2日
S病院にてCT検査。

12月17日(木)
S病院にて骨シンチグラフィ検査

12月21日
S病院泌尿器科受診。2つの検査の結果を聞き、今後の治療方針を決める。骨への転移はないが、リンパ節の腫れが認められるので、K医療センターにてPET検査を受けることに。

12月28日
K医療センター受診。PETの検査(MRIの中を前後に行き来する感じ、電子音が聞こえているが、MRIほどうるさくない)

2021年1月6日
S病院泌尿器科受診。PET検査の結果を聞く。異常なし。では、なぜリンパ腺が腫れているのか。腫れは胸の辺りにあるので、前立腺からの転移だとするには離れ過ぎている。ひょっとして別の病気が潜んでいるのかも? 血液内科の受診を勧められる。採血。

1月15日
S病院血液内科受診。転移か炎症か結核(20年以上前に罹患)の影響か、はっきりしない。いずれにしても急いで対処しないといけないレベルではなさそう、とのこと。

1月25日
S病院血液内科受診。骨髄液の採取。部分麻酔をした上で骨髄に針を刺す。かなりの痛みあり。続いて泌尿器科受診。ホルモン治療で進行を抑えつつ、前立腺がんの手術は夏休みに行うことにする。

2月8日
S病院血液内科受診。骨髄液の検査結果は異常なし。ただし、リンパ腫の腫瘍マーカーの数値が高い。PET検査結果をよく見直したところ、気管の辺りがぼんやり光っている(光っているのはがんの部位)。転移の有無を確認するため、さらに気管支に内視鏡を入れて組織を採る検査を行うことに。こちらは呼吸器外科の担当になる。

2月19日〜20日
S病院で一泊二日の検査入院。19日午後検査。気管支から内視鏡を入れリンパ節の組織を採取する。のどの奥にスプレーで麻酔(咽頭麻酔)をかけられる。眠くなりますよ、と言われ、次に目を覚ましたのは約1時間後、検査はもう終わっていた。

3月4日
S病院呼吸器科受診。リンパ節への転移なし。サルコイドーシスの可能性あり。サルコイドーシスは厚生労働省が認定する特定疾患の一つ。原因は不明。ただし、わたしの場合は眼や心臓の症状が進行していないので特に治療の必要はない。

3月8日と6月9日
S病院泌尿器科受診。ホルモン治療(女性ホルモンを注射し、進行を抑える)。3分間保冷剤で腹部を冷やした後、皮膚をつまみ上げてそこに注射。注射自体は痛くないが、3分間保冷剤で冷やすことがどれだけ苦痛か、、、(^_^;

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今日夕方の主治医の先生の回診で、退院の許可をもらいました。日程は看護師さんと調整しましたが、初めは月曜日か火曜日はどうですか? と訊かれたのに、いろいろ話しているうちになぜか日曜日退院ということになりました。わたしがよほど早く退院したそうにしていると思われたのかもしれません。

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もじのすけさん、勝手にお名前を出してしまってごめんなさい。これに懲りず、今後も変わらぬお付き合いをお願いします😅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。