1月の末。
土曜の夕方です。
冬空が大阪湾を覆っています。
風がないのが幸い。
岸壁から釣り糸を垂らす人たちはまだしばらく帰り支度に取りかかろうとはしません。
ロイヤル嫁姑(略してロイ嫁)さんのライブがあと少しで始まります。
場所は神戸・六甲アイランドの南の端、ダイニングカフェfeelの2階。
窓のすぐ外には大阪湾が望めます。
神戸、六甲アイランドfeel
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2020年1月25日
17時半からロイヤル嫁姑のライブ♪ pic.twitter.com/biwEHTlzk3
客席にロイ嫁特製日の丸が配られます。
前の人にも後ろの人にも、右の人にも左の人にも配られます。
「ロイヤル嫁姑」の金文字が入っています。
みなさんそれを手に取って振ってみられます。
国民の皆様 こんばんは
美智子でございます
雅子でございます
ロイヤル嫁姑でございます
さあ、始まりました(^_^)
オープニングは、
情熱の砂漠~情熱の花~情熱の薔薇と続くメドレー「情熱三部作」です。
砂漠と花がザ・ピーナッツ、そして薔薇はTHE BLUE HEARTS。
♫愛されたア~ そのあとで 私は死にたいわ
燃えつきたア~ 燃えつきた けだるい命のこのままで、、、♫わたしの胸に 今日もひらく 情熱の花 あなたを求めて、、、
♫永遠なのか 本当か 時の流れは 続くのか
いつまで経っても変わらない そんな物あるだろうか、、、
THE BLUE HEARTS 情熱の薔薇 の歌詞が心に響きます。
♫なるべく小さな幸せと
なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう
そんな気持ちわかるでしょう
(作詞・作曲;甲本ヒロト)
歳を経て、世間の裏側がちょっとずつ見えてきた。
ホントは大きな幸せが欲しいけど、世間はそれを容易に許してはくれない。
歳を重ねる時々に、大きな不幸せに沈む人にも出会ってきた。
大きな不幸せは世間が作ることも見えてきた。
幸せのあとには不幸せがくることも、
けれど、不幸せのあとには、また幸せがくることも、
なんとなく分かってきた。
だから、それをほどほどに繰り返せればいい。
普通に生きていくには、幸せは大き過ぎない方がいい。
大きな幸せを失ったあとには、今度は大きな不幸せがやってくるものだから。
幸せが大きければ大きいほど不幸せも大きくなる。
大きな不幸せなんて絶対いらない。
だから、大きな幸せもいらない。
小さな幸せでいい。
それでいい。
♫心のずっと奥の方
情熱の真っ赤な薔薇を
胸に咲かせよう
花瓶に水をあげましょう
心のずっと奥の方
そして、
立ち止まらずにどこまでもどこまでも進んでいって、いっぱいの幸せと不幸せを集め続ければいい。
幸せ不幸せ幸せ不幸せ幸せ不幸せの繰り返しの最後が幸せで終われば、それでいい。
いつか心に薔薇が咲く。
心のずっとずっと奥の方に。
情熱を燃やす真っ赤な薔薇が、きっと咲く…… (^_^)
THE BLUE HEARTS 良いなぁ。
わたしのイチオシは「手紙」です。
ところで、ロイヤル嫁姑さんのプロフィールです。
昭和歌謡、CM、洋楽にオリジナル。幅広く、身幅も広く、「そこ来る?」の選曲と「そう来る?」のアレンジで、怖いもの見たさのあなたがジワジワはまる、熟女デュオでございます。
(ロイヤル嫁姑さんのホームページより)
以前、KONMA08 (id:konma08)さんと、ライブでご一緒させていただいて記事を書き、そこでもロイ嫁さんのことを紹介しました。
ちなみに、その記事の末尾にはKONMA08父子の写真も掲載させていただいています。
その記事から引用します。
ヴォーカルとキーボードを担当されているロイヤル雅子さんがわたしの友人で、もう一人がメインヴォーカルのロイヤル美智子さん。
雅子さんと美智子さんとでロイヤル嫁姑…
グループ名の由来についての説明は不要でしょうか?
怖いもの見たさのわたしはグイグイはまっていっています、、、(^_^;
さて、「情熱三部作」のザ・ピーナッツ…
昭和三十年代から四十年代にかけて活動した双子の女性デュオです。
お姉さんの方は沢田研二と結婚した人なんですが、、、
昭和から来た山猫🐾も、自慢じゃないですが、あまり詳しくは知りません。
それでもいまだに記憶に残っている歌があって、それがモスラ
映画『モスラ』の中で、ザ・ピーナッツの二人が演じる小美人は守り神モスラを呼ぶ歌を歌います。
モスラーヤ モスラ
ドゥンガン カサクヤン
インドゥムウ
ルストウィラードア
ハンバハンバムヤン
ランダバンウンラダン
トゥインジュカンラー
カサクヤーンム……(作詞;本多猪四郎・作曲;古関裕而)
カタカナが続く歌詞は、実はインドネシア語らしいです。
意味も分からずに歌っていましたが、守り神モスラを崇める祈りの歌だったようです。
モスラはゴジラ、ラドンと並ぶ東宝三大怪獣です。
精巧に作られたミニチュアの街で暴れました。
ミニチュアの街で暴れる彼らは巨大怪獣に見えます。
逃げ惑う群衆の様子がそこに合成されます。
怪獣が暴れて高圧電線を引きちぎるとパシッと本物の火花が飛びました。
ミニチュアの街にモクモクと本物の煙があがりました。
怪獣たちは着ぐるみでした。
子供心に、中に人が入って動かしているのは知っていました。
でも、作り物の街であっても、怪獣は本当に暴れていました。
街を叩き壊していました。
それは「特撮」という作り物でしたが、本物でした。
スターウォーズの動きは、あまりに自然過ぎます。
いえいえ、モスラの話じゃなかった、でした。
ロイ嫁さんのライブに戻ります。
「情熱三部作」「洋楽勝手に日本語」そして、オリジナル曲の「長期熟成葡萄酒」、、、とライブは続きます。
「長期熟成葡萄酒(ヴィンテージワイン)」については以前の記事で紹介しました。
そして、その次の曲、、、聞けました!
お気に入りの曲です。
懐かCMメドレー 。
メドレーは雅子さまのおどろおどろしいナレーションで始まります。
日曜日の朝
楽しいはずのアニメの時間
絶望のどん底に突き落とされるようなこのマイナーコードは
関西の子供たちの心に
トラウマとなって
突き刺さっております……
昔々、昭和の昔、日曜は子供の時間でした。
帰宅が深夜に及ぶほど懇切丁寧に教えてくれる塾もなく、夜通し遊べる楽しいゲーム機もなく、商店街は夕方を過ぎれば店を閉じました。
土曜の夜の「8時だよ全員集合」を見終わったら、もうさっさと布団に入るしかありませんでした。
でも、日曜の朝はいつもより早く目が覚めました。
起きるとすぐにテレビをつけます。
「リボンの騎士」だったか「ムーミン」だったかのチャンネルに変えます。
ガチャガチャとチャンネルをひねります。
リモコンなんてまだありません。
そこで聞こえてくるのが、パルナスのCMソングでした。
懐かCMメドレーは、昭和の頃のCM曲をメドレーで振り返ります。
以下、メドレー全23曲の歌い出しです。
何曲歌えるでしょう?
①ぐっと噛みしめてごらん ママの温かい心がお口の中に染み通るよ~
②ぼくの名前はヤン坊 ぼくの名前はマー坊 ふたり合わせてヤンマーだー きーみとぼくとでヤンマーだ~
③ミルキーはママの味~
④忘れかけていた幸せ あなたにも分けてあげたい~
⑤ドライブウェイに春が来りゃ イェエエ エイエイ イェエエエ~
⑥カッパッパールンパッパー カッパ黄桜カッパッパ~
⑦チョコレート チョコレート チョコレートは明治~
⑧大きいことは良いことだ~
⑨マーブルマーブルマーブルマーブルマーブルチョコレート~
⑩見え過ぎちゃって困るの~
⑪伊東に行くならハトヤ 電話は4126(ヨイフロ)~
⑫泣いているのか 笑っているのか 後ろ姿の素敵なあなた~
⑬ロートロートロート ロートロートロート ロート製薬~
⑭豚豚子豚お腹が空いた エースコックのワンタン麺
⑮パンシロンdeパンパンパン
⑯お正月を写そう 綺麗な晴れ着を写そう フジカラーde写そう~
⑰キャラメルコーン~ hohoho~ 東鳩キャラメルーン~
⑱この木何の木気になる木見たこともない木ですから見たこともない花が咲くでしょう~
⑲ジョワ ヤクルトジョワ誰のモノ ジョワジョワ君のモノ~
⑳は~ぁ 良いもんだ~な~ 故郷は~
㉑とれとれピチピチカニ料理~
㉒カツオ風味の本だし~
㉓明るいナショナル 明るいナショナル みんなうちじゅう なーんでもナショナル~
自慢じゃありませんが、わたしは全部知っていました(^_^;
答えは、こちらです↓
昭和から来た人なら、あの頃へのひとときのタイムトリップを味わうことが出来るかもしれません。
職場の若い同僚にどれくらい知ってるか訊いてみました。
知っていたのは3曲くらいだったでしょうか?
彼らは去年の春、社会人になったばかり、平成からやってきた人たちでした。
次男Kにも聴いてもらいました。
どの曲も一緒に聞こえる~って言います。
これが昭和のメロディーなんでしょうか。
彼が知っていたのは③⑦⑨⑭⑱⑲の6曲でした。
次男Kは高2です。
驚いたのはナショナルを知らなかったことです。
♫あっかるいナショナール あっかるいナショナール~~ を知りませんでした。
日本の高度成長を謳歌するようなあのCMソングは、あの時代の雰囲気とともに、もうすっかり記憶の彼方へと消えつつあるようです。
そして、最後にロイ嫁さんの新曲です。
タイトルは「Chi・Ku・Wa」。
曲が始まる前に、「Chi・Ku・Wa」の歌詞のところでみんなで踊る振り付け(?)を美智子さんが伝授してくださいました。
Chi・Ku・Wa
たかがChi・Ku・Waとあなどるなかれ
頼りないのは見かけだけ
おでんにフライに筑前煮
炊き込みご飯に五目寿司
定番メニューは当たり前に美味しい
ハイ! Chi・Ku・Wa
キュウリにチーズに梅干し大葉明太マヨ
突っ込むまたは切れ込みにはさむ
簡単美味
ハイ! Chi・Ku・Wa
肉じゃが焼きそばお好み焼き冷やし中華
ん? 入ってたっけ? 見たことあるかな?
当然入るわよ
ハイ! Chi・Ku・Wa
シュウマイ餃子ハンバーグには刻んで入れます
ハイ! Chi・Ku・Wa
カレーにシチュー グラタンにピザ
え~? そこまでやる?
ハイ! Chi・Ku・Wa
何はなくともChi・Ku・Wa
冷蔵庫にはChi・Ku・Wa
冷凍庫にもChi・Ku・Wa
Chi・Ku・Wa Chi・Ku・Wa Chi・Ku・Wa
ロイ嫁発信食文化
あなたも買わずにいられない
それはChi・Ku・Wa
(作詞・作曲;ロイヤル嫁姑)
新曲にChi・Ku・Wa、、、何?
Chi・Ku・Waって、チクワのこと?
あまりに意外なタイトルでした。
さっそくKONMA08 (id:konma08)さんからツイートが届きました。
地味で見た目はイマイチだけど、いろんな料理に使えるし、みんなを支える良い出汁も出せるし、みたいな?
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2020年1月25日
見た目に地味で、味に格段の個性も持たないチクワは、決して主役を演じる食材にはなり得ません。
ですが、いろんな料理の脇役となって、作品の味を引き立ててくれます。
冷蔵庫の片隅に残っていた、たった一本のチクワがどれだけ多くの人を救ってきたことか、、、
たかがChi・Ku・Waとあなどるなかれ!
感化されやすいわたしは、ライブからの帰り、スーパーでさっそくチクワを買いました。
まあ!なんて素敵なお客さま♥️できれば曲の後半に出てきたメニューに挑戦なさってみてくださいませ。
— ロイヤル嫁姑(よめしゅうとめ) (@i3zGIYlGnvJg0p0) 2020年1月25日
チクワの天ぷらはこの日の晩の夕食で食べました。
生のチクワは、いつか作りたいと思っていた筑前煮の具にしようと考えて買いました。
ところが、このライブの日の翌日に長男Mがインフルエンザを発症したので、彼のうどんの具に使うことになりました。
こんなところにもチクワの器用さが存分に発揮されているかと、思います。
ちなみに、長男MはAとBの両方のインフルエンザにかかっていたらしいです。
両方にかかるってひょっとしてヤバイ? と一瞬思いましたが、ドクターは淡々と、こう説明してくださいました。
AとBの両方にかかると、互いのウィルス同士が攻撃し合うので、症状としてはかえって軽くなります、と。
いま世界に大きな影響を与えているコロナウィルスですが、
インフルエンザにかかっている人がコロナウィルスと濃厚接触した場合、インフルエンザが治まるまでコロナウィルスは人への攻撃を順番待ちしてくれる。
だから、両方にかかることは多分ない。
みたいな話をテレビでしていました。
※うろ覚えですので、本当かどうか未確認です、、、
海外で起きた出来事がすぐにわたしたちの街に大きな影響を与える、、、
数十年前、子供だった頃には、テレビで観る東京の様子すら遠い世界のことのように思えたのに。
これって社会の進歩なんですよね、、、
海外で起きた出来事がすぐにわたしたちの街に大きな影響を与える、、、数十年前、子供だった頃には、テレビで観る東京の様子すら遠い世界のことのように思えたのに。これって社会の進歩なんですよね、、、(°_°) / “わたしのウイルス対策 - *ぽこあぽこ*日記” https://t.co/rx02A7Rs5z
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2020年1月26日
ところで、昭和の冬は寒かったです。
胸までこたつに入ってテレビを観ていました。
外の雪は深かったです。
わたしが生まれ育った兵庫の山間の森でも、冬の遊びは雪合戦や雪だるま作りでした。
刈り取りが終わったあとの広々とした一面の稲田が一晩で真っ白になります。
長靴を履いたわたしはそこに一番に足を踏み入れます。
足は深々と雪に埋もれ、引き抜こうとすると長靴が脱げてしまいました。
今年の神戸の初雪は二月に入ってからでした。
雪の朝は静かですね。
音もなく色もなく、心が澄まされていくような気がしました。
遠い昔、幼い頃の朝にはこんなふうに雪が降り積もっていました。
あの雪はどこへ行ってしまったのかな。
雪の朝は静かですね。 音もなく色もなく、心が澄まされていくような気がしました。 遠い昔、幼い頃の朝にはこんなふうに雪が降り積もっていました。 あの雪はどこへ行ってしまったのかな。 / “今年 初めての雪の日 - ururundoの雑記帳” https://t.co/b4UXCAmRIC
— 山猫🐾 (@keystoneforest) 2020年2月6日
思えば、チクワは昭和の食べ物なのかもしれないです。
子供の頃、朝ご飯にチクワ食べました。
チクワ入りの卵焼きを食べました。
焼きそばお好み焼きにも、もちろん入っていました。
いま、うちの子は朝食のおかずにウインナーや冷凍唐揚げをチンして食べています。
昭和の頃が良かったとか、今が生きづらいとか言いたいわけじゃないです。
昭和から来たわたしは、あの頃にはもう帰れない。
ただ、そう思うだけです。
ですが、
なんだかなぁ…って思ってしまいます。
ずいぶん遠くまで来てしまったんだなぁって思ってしまいます。
もう元には戻れない、あの頃には帰れない。
進歩ってなに…って考えてしまうのです。
THE BLUE HEARTS 情熱の薔薇 が聞こえてきます。
♫なるべく小さな幸せと
なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう
そんな気持ちわかるでしょう
小さくて、ささやかで良かったのに、とも思います。
♫ほら 今 目が合った そこの若者お聞きなさいな
(ロイヤル嫁姑「長期熟成葡萄酒」より)
ほら、そこの平成から来た若者!
きみにもいつかきっとこう思う日が来る。
平成から来たけど、あの頃にはもう帰れないなぁって、もう戻れないなぁって、そう思う日がきっと来る…
あ、
そうそう、
ロイヤル嫁姑さんの名前の由来が分からなくなる日もきっとそのうちやってくるんでしょうねぇ
今日の記事は KONMA08(KONMA08 (@konma08) | Twitter)(KONMA08 (@konma08) | Twitter)さん ロイヤル嫁姑(ロイヤル嫁姑(よめしゅうとめ) (@i3zGIYlGnvJg0p0) | Twitter)さんからいただいたツイート と ururundo (id:URURUNDO)さん *ぽこあぽこ* (id:poko-a-poko)さん の記事に書かせていただいたブックマークコメントを元にしました。
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