森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

年代もんは値打ちもん♫♫ ~熟女ユニット・ロイヤル嫁姑@くずはモール

 
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5月12日「くずはモールSANZEN広場」において、第5回アコパラ関西地区大会が行われました。

ん?

くずはモール? SANZEN広場?

アコパラ?

ん?

いきなり「???」で始まってごめんなさい。

 

大会会場となったSANZEN広場は京阪電車樟葉(くずは)駅前の「くずはモール」という巨大ショッピングモールの一角にあります。

広場には京阪電車の車両が1両そのまま展示してあり、それが「旧・3000系特急車」ということですから、そこから付けられた名前でしょうか。

屋内にある広場です。

わたしが住んでいる神戸からは、電車を乗り継いで1時間半ほどの場所になります。

京阪電車にはこれまでまだ乗ったことがなくて、樟葉駅がある枚方市は初めて訪れる街でした。

ちょっとした小旅行。

缶ビール片手にライブを観よう、みたいな気分で出かけました。

 

そして、アコパラです。

アコパラはAcoustic Paradiseの略で、島村楽器が主催する、アマチュアミュージシャンによる全国規模のライブイベントです。

アコースティック主体の編成に限るライブイベントなので、ほとんどの出場者はアコースティックギターの弾き語りです。

大半は、普段はライブハウスや街角(ストリートライブ)で歌っている若者たちのようでした。

島村楽器各店で予選を行い、勝ち抜いたアーティストが全国11地区に分かれて地区大会を行います。

この日行われた関西大会に、友人が神戸代表として出場するのです。

 

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友人のグループは「ロイヤル嫁姑」という名前の女性デュオ。

ヴォーカルとキーボードを担当されているロイヤル雅子さんがわたしの友人で、もう一人がメインヴォーカルのロイヤル美智子さん。

雅子さんと美智子さんとでロイヤル嫁姑…

グループ名の由来についての説明は不要でしょうか?

レパートリーは昭和歌謡やCMソングから洋楽まで。

CMソングメドレーは聴き応えあり、絶品です。

その一部を紹介します。

https://www.youtube.com/watch?v=S2Er-1wD9yQ&feature=youtu.be

自称「怖いもの見たさのあなたがジワジワはまる、熟女ユニット」とのことです。

わたしもはまってしまいました?

はまった勢いで電車を乗り継いでの追っかけ……(^_^;

プロフィール|ロイヤル嫁姑 OFFICIAL SITE

ちなみに、地区大会を勝ち抜いたアーティストには、6月に横浜で開催される全国大会への出場権が与えられます。

 

5月12日14時、くずはモールSANZEN広場到着。

そこは普段は親子連れで賑わっているだろうと思われる場所でした。

残念ながら🍺は見当たりません。

ここでわたしの当初のもくろみはあえなく崩れ去ってしまいました、、、

自動販売機を探しに出かける猶予もなくすぐに大会が始まります。

 

 

14時半、大会が始まりました。

出場者の年齢層は、YUIをイメージさせるような10代の女性から、村下孝蔵の「松山行きフェリー」を渋く弾き語りされたわたしと同年代くらいの男性まで、かなり幅広いものでしたが、エントリーされた13組の方々の大半は20代だったでしょうか。

ちなみに「松山行きフェリー」はわたしも大好きな曲です(^_^)

  

松山行フェリー

松山行フェリー

 

  

そして、6番目に登場したのがロイヤル嫁姑。

年齢はだいたい知ってますけど、ここでは言えません…

「国民の皆様こんにちは 美智子でございます」

「雅子でございます」

「ロイヤル嫁姑でございます」

という自己紹介から歌い始めるロイヤル嫁姑の二人は、出場者の中で一際異彩を放つ存在でした。

各組の持ち時間は10分なので、それぞれ2曲ずつくらいの発表になります。

ザ・ピーナッツのカバーに続いて二人が歌う2曲目はロイヤル嫁姑のオリジナル曲です。

 


長期熟成葡萄酒(ヴィンテージワイン)~ロイヤル嫁姑@くずはモール

 

 

長期熟成葡萄酒(ヴィンテージワイン)

 

ほら 今 目が合った そこの若者お聞きなさいな
歳は取るもんじゃなくて 歳は重ねるものなのです
ワインが美味しくなるように 時を重ねて 今 香り立つ
つまり 「年代もんは値打ちもん」 満を持して 今が飲みごろ

 

ほら 今 あきらめた そこの若者お聞きなさいな
夢は見るもんじゃなくて 夢は与えるものなのです
やがて花が咲き実を結ぶ 時を注いで 大樹に育つ
だから 「年代もんは値打ちもん」 満を持して 今が飲みごろ

 

(昭和の風に磨かれて 平成の香り身にまとい 失敗挫折をスパイスに しばらく寝かせて sleep 旨みを増したよ up! 熟成度なら負けないわ わたしは逸品もの ヴィンテージ 年季の入った酒樽は 時代の波に転がされ転がされ 愉快な音色奏でながら どこまでも歌い続ける 踊り続ける 優しく強く)

 

何度もお鍋を焦がしたわ 大事なグラスほどすぐに割れた
なくした指輪もピアスも見つからない
消えない傷 にがい涙 みんなみんな 重ねて寝かせて 今ここにある
だから 「年代もんは値打ちもん」

 

そこの若者お聞きなさいな

歳は取るもんじゃなくて 歳は重ねるものなのです 夢は与えるものなのです
ワインが美味しくなるように 今が飲みごろ

そしてあしたは もっと飲みごろ

  

(作詞・作曲;ロイヤル嫁姑)

 

いきなり若者を呼び止めるところから歌は始まります。

わたしはもう若者じゃないので平気ですが、もし自分が20代だったら、「そこの若者!」と呼ばれて、「え? ぼくのことですか?」と思わず振り向いてしまったかもしれないほどの迫力です。

「お聞きなさいな」と言われて、「はい!」と、思わずその場に正座してしまうほどの迫力です。

そこで若者に何を語るのか、、、もうあとは歌をお聴きください。

 

年代もんは値打ちもん♫♫

年代もんは値打ちもん♫♫

 

そうやね、、、ほんまそうやね、、、

いろいろあったやんね、、、

どっちか言うと、にがい涙の方がようさんあったよね、、、

 

でも、月日はすべてのあれこれを良い味に変えてくれます。

20代30代40代…

それぞれの歳月はただ移ろうだけじゃなくて、重なっていく。

重ねていくって素晴らしい。

20代の自分があったから30代の自分がいる。

そしてまた、30代を生きたからこそ40代の自分に出会える…

年代もんは値打ちもん、年代もんは値打ちもん…

このリフレインに何度も強くうなずきながら、いつしかまぶたの奥が熱くなっていきます。

友人が奏でるキーボードの音色は朗らかに滑らかに会場に響き渡ります。

詳しく訊いたことはないですが、

若い頃から音楽が大好きで、音楽を夢見て、けれど音楽では食べていけなくて、食べていこうとさえ思わなくて、普通の社会人になって、でも、音楽が好きで好きで、結婚されて子供さんが生まれて、その子供さんが独り立ちされて、そしてまた、大好きな音楽に戻ってきて、週末ごとにライブ活動…

きっとそんな歳の重ね方をされてきたんだと想います。

 

夢は見るもんじゃなくて 夢は与えるものなのです♫♫

 

与えるものなのです、と聴いて浮かんだ言葉がありました。

「愛は何よりも与えることであり、もらうことではない」

ドイツの哲学者エーリッヒ・フロムの言葉です。

その後にこう続きます。

「たくさん持っている人が豊かなのではなく、たくさん与える人が豊かなのだ」

フロムは愛について語っていますが、「愛」を「夢」に置き換えても意味は変わらないと思います。

夢は与えるものなのです♫♫

すべての人の夢が叶うことは、おそらくはありません。

けれど、一度破れた夢も、追い続ける限り、いつか違う形で叶えられます。

そして何より、追い続けることをやめれば絶対に夢は叶いはしません。

夢を与えることができるのは、夢を叶えた成功者じゃなくて、いまだ夢にたどりついていない、夢を追い続ける途上の人じゃないのかな?

そんなふうに思います。

知りたいのは夢を叶える方法ではなくて、夢を追う姿。

夢を与えるって、夢を追い続ける姿を示すことじゃないのかな。

そう思います。

追い続けるのにきっと年齢は関係ないですよね。

 

第5回アコパラ関西地区大会、ロイヤル嫁姑は、全国大会出場はなりませんでしたが、見事、審査員特別賞を受賞されました。

 

 

ところで、ブログ仲間のKONMA08 (id:konma08)さんが、確かお近くにお住まいだったような、と思い出し、大会の前日に連絡を取りました。

本当に本当に急な誘いにもかかわらず、

「ホンマですか~(^^) 時間があれば顔出しましょか??」

と快くご返事いただきました。

休日であっても絶対にお忙しい「5児の父」さんですが、友人の出番に間に合うよう年下の3児さんを連れて駆けつけてくださいました。

友人の出演が終わった後、3児さんたちと少し話しました。

「お父さんのお友達の山猫です」と自己紹介しましたが、3児さんたちの顔には、大きな大きな「?」が…

わたしと目が合った瞬間、末っ子くんがKONMAさんの背中に隠れようとされる仕草に、思わず胸がきゅ~んと熱くなりました。

わたしにできたのは、ただ3児さんたちにバイバイと手を振ることだけでした。

じゃあ行こか、とKONMAさんは、笑顔に戻った下の2児さんの方に手を伸ばされます。

2児さんたちの手は磁石でくっつくようにすっとKONMAさんの手を繋ぎます、、、

ああ、なんて可愛い。

KONMAさんと3児さんたちの後ろ姿があまりに温かくて、つい写真に撮ってしまいました。

KONMAさんに了解をいただきましたので、ここに紹介させていただきます。

3児さんともKONMAさんの奥さん似でとっても可愛かったです。

KONMAさんの奥さんにはお会いしたことはないですが、、、(^_-)

 

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よければtwitterものぞいてみてくださいね。山猫 (@keystoneforest) | Twitter
 

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山猫🐾@森の奥へ

似顔絵はバリピル宇宙さん (id:uchu5213)に描いていただきました。