森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

インゲンの収穫とホタルブクロの花。

 

 

日が長くなりました。
それでも、仕事を終えて
帰宅する頃には、外はとっぷりと日が暮れて、辺りは暗くなっています。
ですので、庭の畑の手入れは週末にまとめてしています。

手入れと言っても、雑草を抜いたりトマトの脇芽を摘んだり追肥をしたり、という程度ですが。

この時期、野菜たちの成育は驚くほど早いです。
インゲンだけでなく、庭に自生している野草(大半は名前が分かりません)や木々の生長もとても早くて、放っておくと野菜たちは野草に覆われてしまい、何を育てているのか分からない状態に
なってしまいます。

その方が野鳥や虫たちは喜ぶんでしょうけれども、この家に住む人間は、特に子供たちは、あまり喜びません。
蜂が飛び回るブンブンという音が聞こえてきただけで家の外に出て行かれなくったり、蚊がいや蛾がいやアゲハチョウがいや、と、とにかく虫が飛ぶということが気に入らなくて、文句をたらたら言ったりします。
極めつけは、アオムシや毛虫です。
台所に住んでいるGくん並みに毛嫌い、いや、恐れています。

 

というわけで、この前の週末の、梅雨明けを思わせる暑さの中、私は家族を代表して、大根とインゲンを収穫しました。
先週も大根とインゲンの話題でしたが、今週もなお続きます。

今回はインゲンの収穫です。

 

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写真中央から右手にかけての立派な葉っぱたちがインゲンです。

すでにインゲンは野草たちに飲み込まれつつあります。
インゲンの葉っぱを掻き分けると、それに隠れて食べごろに育ったインゲン(三度豆)が何本も見つかりました。

 

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写真は昼食用に収穫した分です。
インゲンは紫の米粒ほどの花を咲かせますが、それと全く不似合いなほど大きな実をつけます。

インゲンの隣に咲いてるツリガネみたいなピンクの花に蜜蜂がやってきて食事中でした。
ジャマするなー、とブンブン飛び回るので、こわごわの収穫です。
私も本当は蜂は苦手です。
でも、家族の手前、ここは意地でも逃げるわけにはいきません。
平気なふりをして収穫を続けました。

 

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ところで、これがインゲンの隣に咲いてるツリガネみたいなピンクの花です。
以前からうちの庭に自生していました。
なんという名前か、調べてびっくり。

ホタルブクロ、というらしいです。

雑草かと思って今まで何本も何十本も無慈悲に引き抜いていました。
ごめん。 名前を知って愛着が湧いてきました。

ホタルブクロ。

調べると、こんな説明がありました。

穂が垂れ下がっている花の様子を指しているのだろう。
とか、
提灯に似ていることから、「火垂る袋」と呼ばれるようになった。
とか、
子どもたちが花の中に蛍を入れて遊んだから。
とか。

はっきりとは分からないようです。

 

ひょっとして、ホタルが中に入って雨宿りしていた様子からつけたのかもしれません。
私は、夜の闇の中、妖しく光るホタルブクロを思い浮かべました。
梅雨の雨がしとしとと降り、ホタルブクロは微かな明滅を命の限り続けるのです。

もう二度とホタルブクロは抜かない、と私は強く決心しました。

  

 

 

 

 

 

  
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