森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

山猫、キノコの炊き込みご飯とイカの一夜干しをつくる。

山猫はキッチンドランカーである。

ん? キッチンドリンカーかな? と言葉に自信がなくなって調べてみたら、「ドランカー」で正しかった。でも、キッチンドランカーとはアルコール依存症になった人のことを意味する、みたいなことが書いてあるのを見つけた。ちょっと違うような気もする。が、ここ数十年ほぼ毎晩飲んでいるのでそれでもいいか。

ことさらに料理が得意という訳ではないが、料理をしながら酎ハイを飲むのが好きで、それから、酎ハイを飲みながら料理をするのも好きだ。

夏以来、ブログを書き続けることを最優先していたので、他のことを後回しにしていたが、元来の飽き性のせいでそのブログの連続更新も途切れたことだし、と久しぶりにキッチンに立った。

この日のメニューは、鶏肉とキノコの炊き込みご飯、牛肉と水菜の炒め煮、サーモンの刺身とイカの一夜干し、ゴボウとタマネギの味噌汁。キッチンドランカーのお供は「サントリーこくしぼり芳醇もも」を選んだ。

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ちなみに、 お茶碗の中の炊き込みご飯に付いている黒いのは海苔、お刺身が乗っているお皿の右端に付いている黄緑はワサビ。

炊き込みご飯は山猫の大好物だ。いつもは土鍋で炊いている。手間はかかるが、炊飯器ではなくガスの火加減を調節しながら炊く釜飯風の炊き込みご飯の方がはるかに美味しくできる。必ずできるお焦げも絶品だ。

でも、山猫だけでなく、山猫MもKも奥さんもみんな炊き込みご飯が大好きなので、食べる量が半端ない。我が家の土鍋で炊ける最大量が5合分だが、これだと1回の夕食でほとんど食べ尽くされてしまう。あ、誤解のないように言い添えておくと、山猫の奥さんの場合は、普段はご飯を全然食べないのに炊き込みご飯なら少し食べる、というレベル。

最近、山猫の家では炊飯器を買い換えた。前に使っていたのがフタがしっかり閉まらなくなったためだ。炊飯している途中にカパッとフタが全開したりするので使い物にならなくなった。寿命だったみたいで買い換えた。換えるにあたって、食べ盛りの子供がいるので、1升炊きの炊飯器にした。

ということは、5合分以上の炊き込みご飯が炊けるということだ! 新しい炊飯器購入数か月目にして、山猫はようやくこの画期的な事実に思い当たった。

今回は味は二の次にして、たくさん炊ける炊飯器を使ってみることにしよう。炊き込み御飯食べ放題!

レシピは次の通り

《鶏肉とキノコの炊き込みご飯》 

 ・米 6合

・水加減は炊飯器の6合炊きの通り

 ・鶏もも肉 300g

・人参(千切り) 1本

・しめじ 1/2パック

・えのき 1/2パック

・しいたけ 1/2パック

 ※しめじ・えのき・しいたけ 合わせて200gくらい

・油揚げ 1枚

 (調味料)

・塩 小さじ2

・醤油 大さじ4

・酒 大さじ6

・みりん 大さじ4

・砂糖 小さじ3

・顆粒だしの素 3g 

※全部炊飯器に入れてスイッチオン。具材は炊飯の前はかき混ぜない。炊きあがってからかき混ぜる。

《牛肉と水菜の炒め煮》

・牛肉こま切れ 100g

・水菜(ざく切り) 1袋

・えのき 1/2パック

(調味料)

・醤油 大さじ2

・みりん 大さじ1

・砂糖 大さじ1

・顆粒だしの素 3g

※フライパンでサラダ油を熱して牛肉を焼き色がつくまで炒め、さらに水菜・えのきを投入して軽く炒める。調味料を加えてフタをし、約5分煮る。 

《味噌汁》

・水 600cc

・ゴボウ 1/2本

・タマネギ 1/2個

・油揚げ 1/4枚

(調味料)

・顆粒だしの素 3g

・味噌 適量

※顆粒だしを入れ、ゴボウ、タマネギ、油揚げの順に煮る。最後に味噌を投入する。 

《サーモンの刺身》

 ※サーモンの短冊を適当なサイズに切る。醤油とお好みでワサビをつけて食べる。あまくち醤油なら一層美味しく食べられる。

《イカの一夜干し》

・イカの一夜干し 1尾

・マヨネーズ 少々

・お好みで一味唐辛子 少々 

※イカの一夜干しを横に細長くカットし、フライパンで炒める感じで焼く。そのまま焼くと丸まってしまうので、先にカットしてから焼いてみた。そうすると丸まらない。自家製の一夜干しなのでかなりしっかり焼いても柔らかく仕上がった。 

イカの一夜干しは文化の日(2日前)に作ったものだ。 

・やりいか2尾(約300g)

・3%の塩水 1リットル 

 (塩30g、水970cc)

 イカの胴体を縦に真っ二つに切って開く。イカの耳? 胴体の頭に付いている三角の部分、がまな板側になるように置いて切ると写真のようになる。

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胴体にくっついているのがイカワタ、目玉のあたりに口? もある。うまく切らないと墨も出てくる。めんどくさいので、目玉周辺はまとめて取り除いて、目玉の下の下足の部分と胴体だけ干した。イカワタは醤油に漬け込むと一品できるみたいだけど、今回はパス。

胴体を切り開くと中から透明なプラスティックみたいな甲(甲羅? 軟骨?)が出てきてちょっと感動した。

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胴体と下足を塩水に5,6分漬け込んでから、胴体が丸まらないように金串を刺して日陰で干す。一夜干しというくらいだから一晩でいいのだが、たまたま下ごしらえをしたのが昼間だったので、午後2時頃から翌朝の6時頃まで干しておいた。

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最後に食レポ。

6合作った炊き込みご飯はほぼ完食。山猫は2杯、山猫MとKはそれぞれ4杯食べた。いつもの土鍋釜飯より美味しくできたかもしれない。腕が上がったのか、炊飯器の威力か、美味しさの理由は不明。

それより何より、イカの一夜干しが抜群に旨かった。しっかり焼いてもまだジューシーな感じでとっても柔らかい。ほかに何にも味を足さなくてもほんのり塩味がきいている。マヨネーズはとても合う。これだけで酔っ払うまでいけそうなくらい。

手頃な値段でイカを見つけたらぜひまた作らねば、と山猫は強く心に誓ったのだった。

 

 

 

 

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