森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

バドミントン山口茜、奥原希望 準々決勝対決再び

9月23日、バドミントンの国際大会「ジャパン・オープン」で準々決勝が行われ、女子シングルスで山口茜選手と奥原希望選手が対戦した。

リオデジャネイロオリンピック準々決勝の再戦である。

オリンピック準々決勝で、これまで一度も奥原からゲームを奪ったことがなかった山口は初めて1ゲームをとった。ところが、そこで勢いが途切れた。第2、第3ゲームをとられて逆転負け。試合後のインタビューで山口は涙が止まらず、声が出せない場面もあった。

「最初から全力でいこうと思って、それはできたので、悔いはないですし、これが今の自分の実力だと思います」

と、山口は次から次へとこみ上げてくる涙を拭いながらオリンピックでの敗戦を振り返り、さらに今後についても話した。

「次につながる試合になったと思いますし、この経験は絶対、次に活かしてもっと強くなりたいと思います」

その次の試合がこの「ジャパン・オープン」での対戦だった。

山口は第1ゲーム、7対10とリードされる。だが、ここから山口の反撃が始まった。

粘り強くラリーを続け、鋭いスマッシュも随所に決める。そして、連続で13ポイントを奪い、21対11で第1ゲームをとった。奇しくもオリンピック第1ゲームと同じ得点となった。

第2ゲームは終盤まで接戦が続き、20対20になる。ここで先に奥原がゲームポイントを迎えたが、その後、山口が3連続ポイントを奪って逆転し、23対21。ゲームカウント2対0で山口のストレート勝ちとなった。

「オリンピックの対戦では前半飛ばしすぎてばてたので、攻めるところとラリーを続けるところのメリハリを意識して戦った。スマッシュは、ラリーを覚悟して決めようとせずに力を抜いて打った結果、いいコースに決まったと思う。初めて勝ったのでうれしい」

と晴れ晴れした表情で話した。

オリンピックの反省を活かし、緩急ある攻撃で奥原を苦しめ、8度目の対戦で初めて勝利したのだ。

そして、山口は、

「奥原さんは帰国後練習ができていなくて100%ではないだろうから、勝つなら今しかないと思った」

というこの試合にかけていた本音も口にしている。

次こそは絶対に勝つ、という強い思いがそこにあった。オリンピックで敗れて流した涙、それが山口茜の原動力になっている。

 

両者の対戦の翌日、女子シングルス準決勝。山口茜は中国の孫瑜にストレートで敗れ、決勝への進出を逃した。

二人にとって、道はまだ半ばである。

 

 

 

 

 

 

 

  
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