森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧

孤独は山になく、街にある。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート22

孤獨は山になく、街にある。 三木清の言葉です。 その言葉の後は、こう続きます。 一人の人間にあるのでなく、大勢の人間の「間」にあるのである。孤獨は「間」にあるものとして空間の如きものである。 (三木清『人生論ノート』より) ブログ巡りの面白さが…

空知らぬ風 (創作短編小説)

※以前5回に分けて投稿した作品ですが、投稿後、作品を読んでくださったミチコオノ(id:fukaumimixschool)さんに咲を描いていただきました。その絵の掲載をミチコさんに快く承諾していただいたので、作品の読みやすさのためと、自分用の記録として、咲の絵を…

春るるる 空ららら 晴れれれ 花ななな

土曜の朝のことです。 おはようございます。起きたときから涙が止まりません。花粉がたくさん飛んでいますか?雨が降った翌日晴れるとたくさん飛ぶそうですね。外出するのに勇気がいります。でも、見たかった。春の空(^_^) pic.twitter.com/rhezRD01mO— …

死者は生者の記憶のなかにしか生きられない **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート21

死者は生者の記憶のなかにしか生きられない 歌人永田和宏の言葉です。 生きている者、生き残った者は、生きている限り死者のことを思い返します。 近い肉親であったり、愛した人であったりすればなおさらに。 その人の好きだった食べ物や花、飲み物や音楽、…

春は必ず巡ってくる。 **ブックマーク・ツイートから** 山猫ノート20

もうすっかり春です。 わたしが春の到来を実感するのは、庭にサクランボの花が咲くとき、そして朝焼けを見るときです。 朝焼けは通勤途上で見る朝焼けです。 朝焼けが見えるその場所を通過するのは毎朝6時半頃。 家から駅まで歩く、ほぼ中間地点です。 その…

空知らぬ雪 あるいは、空に知られぬ雪

空知らぬ雪 あるいは、空に知られぬ雪 という言葉があります。 空のあずかり知らぬところで降る雪、のようなもの。 つまり、舞い散る桜の花のことです。 桜吹雪という言葉があるくらいです。 雪と桜の散りゆく様子は本当によく似ています。 空知らぬ雨 ある…