森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

2017-05-27から1日間の記事一覧

空から降ってきた・・・ (創作短編小説)

寒くて目が覚めた。僕は手足をぎゅっと縮めて身体を丸くした。 鼻先に何か当たる。むずがゆい。背中もチクチクする。誰かが突っついているみたいだ。 まったく。ひとがせっかくいい気分で寝てるって言うのに・・・。悪戯するのだれ?でも、目を開けないぞ。…