森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

『IQ246~華麗なる事件簿~』  法門寺沙羅駆とマリアT、最後の対決

ドラマ『IQ246』最終話のクライマックスシーン。
法門寺沙羅駆とマリアT、二人は自分たちの対決の行方を運に任せることにして、毒薬のカプセルを1錠1錠飲んでいく。
一人で死ぬつもりのマリアTは死に場所を求めている。マリアTの考えを察した法門寺は毒薬を2つにしようと提案する。これは、道連れになってもいいよ、という意思表示だろう。
マリアTは「私はいいわよ。あなたが望むなら」とこたえる。
そして、カプセルを飲み進めながら二人の会話が続く。
 

f:id:keystoneforest:20170115094622j:plain

 
マリアTは、全てをゼロにして新しい世界を作ることが目的だったと言う。そして「大義の前に多少の犠牲はつきものよ」とうそぶく。
 

法門寺

 それを認めるわけにはいかないな。和藤奏子は死にたくないと言った。その人の意思を無視して奪うことは、悪だ。すなわち君は悪だ。
 
マリアT
 私とあなたは似た者同士だと思っていたのに。残念だわ。周囲の愚かな人間のせいね。
 
法門寺
 確かに人間は愚かだ。何度でも失敗する。が、同時に成長もする。昨日できなかったことが今日できることもある。
 私は君には勝てないのかもしれない。単純にIQのことだけを考えれば私の負けだ。が、私には仲間がいる。一人一人は凡人かもしれないが、集まればIQ300にも立ち向かえる力になる。
 
「その人の意思を無視して奪うことが悪」
 
法門寺沙羅駆の定義はいたってシンプルだ。どんな理由があってもそれを破ってはいけない。この定義こそが善と悪との間に明確な境界を引く。
 
そして、残ったカプセルは3錠となった。互いに1錠ずつとって相手の前に置く。3錠のうち2錠は毒薬だから、二人のうちどちらかが、あるいは両方が毒薬を口にすることになる。
 
二人は最後の会話を交わす。
 

マリアT

 最後に一つだけ質問してもいい?
 この世界に未来はあると思う?

 

法門寺
 この世界はいいところも、君の言うように悪いところもある。だが、あきらめれば未来は終わる。必要なのはあきらめずに考え続けること。
 
マリアT
 凡人がいくら考えても無駄だわ。
 
法門寺
 凡人の一歩は小さな一歩かもしれないが、前を向く一歩であればそれでいい。全ての人間に考える価値があり、その違いが豊かな価値観や感性を生む。人間の可能性を否定する君の考え方は醜い。醜悪至極なり。
 君はずっと一人で生きてきた。もし誰かを信頼できれば君の人生も違っていたんではないか。人は一人では生きられない。
 
マリアT
 甘いわね。私は、そんな言葉に丸め込まれないわよ。
 
法門寺
 では、仕方ない。
 
そして二人は同時に錠剤を飲みこむ。
 
緊迫感に溢れていてとてもとてもおもしろい場面だった。
ただ、このドラマの第2話で同じシチュエーションを使っていたのがなんと言っても悔やまれる。残念だったなぁ。
 
 
 

 

よければtwitterものぞいてみてください。山猫 (@keystoneforest) | Twitter