森の奥へ

街の喧騒に惹かれて森を出た山猫はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。仕方ないから部屋の壁紙だけ森の色に染めてみた。

土鍋で釜飯を炊く。かなわなかった父とのサシ飲み。

「釜飯」という言葉の響きに、郷愁と食欲がいやおうなく誘われます。 もともと、炊き込みご飯や混ぜご飯が好きなのです。カレーや炒飯、お茶漬けも好きです。生卵を落としてみたり、ふりかけや海苔をかけてみたり、味のついたご飯ならなんでもいいのかもしれ…

良薬 (創作短編小説)

良薬は口に苦し。 つまり、よく効くクスリは不味い。だから我慢して飲め。ということでしょうか。 昔の人の言葉だと思います。こんな無茶苦茶なことをよく平気で言っておられたものです。 最近では医療が発達し、一方で医薬品のPR戦争もいよいよ激しさを増…

次男Kの卓球の試合と、言い間違い・聞き間違いについて。

先日の土曜日(6月10日)、中学生の次男Kの区総合体育大会(区総体)が行われました。 Kは卓球部所属で、シングルスと団体戦に出場しました。 今回の試合会場は区内にある中学校の体育館でした。中学校の体育館よりもっと広い○○アリーナにも観戦に行っ…

入梅前の大阪湾朝景、昼景、夜景。

次男Kは、毎週日曜日の午前中、空手教室に通っています。 教室が開かれている公民館まで、距離はそれほどありませんが、標高170mにあるわが家からさらに少し山を登らないといけません。以前、私の家族は4人全員で空手教室に通っていた時期があり、その…

バレーバスケ部最後の試合。と、これからのこと。

バレーバスケ部最後の試合。前回の続きです。 kwww.keystoneforest.net 県予選2戦目の対戦校は、県上位の常連校。部員の数がやたらと多いです。前回の記事の中で、人数の多さと強さとは関係ない。みたいなことを書きましたが、間違っていたかもしれません…

バレーバスケ部最後の試合。~6月、バレーボール部高校総体県予選~

6月3日、長男Mがキャプテンを務めるバレーボール部の高校総体県予選がありました。 実は、Mはバスケットボール部と兼部して所属し、バレーバスケ部として活動してきました。 そのバレーバスケ部の活動の詳細については、以前に記事を書きましたので、時…

子供の頃、わらほうきでホタル狩りをした。

今朝の午前7時過ぎのことです。 職場近くの公園をのんびり歩いていると、おじいちゃんに声をかけられました。 天気が良くて気分も良くて、そのまま出勤するのがもったいなくて、公園の中に設けられたビオトープに沿った遊歩道を歩いていたときのことでした…

山猫家、家族あわせて空手4段となる。

「武道館ひびき」で、今日、山猫家の次男Kが習っている空手の昇級審査会がありました。 山猫家における少林拳空手道の位置づけについては、以前、このブログで触れたことがあります。 十数年前、山猫の奥さんが当時幼稚園児だった長男Mを連れて、近所の空…

空から降ってきた・・・ (創作短編小説)

寒くて目が覚めた。僕は手足をぎゅっと縮めて身体を丸くした。 鼻先に何か当たる。むずがゆい。背中もチクチクする。誰かが突っついているみたいだ。 まったく。ひとがせっかくいい気分で寝てるって言うのに・・・。悪戯するのだれ?でも、目を開けないぞ。…

我が家のクスリ箱 (創作短編小説)

えっとクスリ、クスリ・・・ 「ねえ和子。クスリ箱どこにあるのー」 久しぶりの病気だった。 頭が割れそうに痛い。そして胃が重い。心臓の鼓動がこめかみを切り刻んでいる。体を動かすたびに、頭の芯に釘を打ち込まれるような激痛が走る。生唾が口の中に広が…